聖学院の中学入試の意味 思考力入試編①
★聖学院の中学入試は多様な選択の機会があります。帰国生入試、英語選抜入試、一般入試、アドバンスト入試、特待生入試、ものづくり思考力入試、M型思考力入試、難関思考力入試。なぜ多様かというと、一つは生徒の成長に合わせたインターフェースをつくっているからだということです。
(聖学院の思考力入試の開発のリーダーである数学科の本橋先生と広報部長児浦先生。児浦先生は21教育企画部長でもあり、国際部長でもあります。)
★その「知識」を核にした入試ではなく、「生徒の存在と成長」を核にした入試であるからこそ、思考力入試をきっかけに新しい成長の仕方をする受験生が出現したと、本橋先生と児浦先生が感動入試の話をしにわざわざオフィスの近くまで来てくださいました。
★思考力入試は、聖学院のPBL授業が反映したした入試です。同校のPBLは、レゴ©シリアス©プレイを導入していますから、Playful based Learningという側面があります。ですから、基本<Hard Fun>の空気があります。したがって、聖学院の思考力入試は塾ではなかなか対策ができません。しかも、このテストの開発の背景にある考え方は、このレゴの発想を始め、実に多様な世界標準の学習理論を研究して先生方が創っているから、なおさらです。それで、今や各塾に出張思考力セミナーに招かれるほどです。
★昨年、教育関係者対象の公開ワークショップセミナーで、その奥義を共有しました。SDGsやレゴ©シリアス©プレイ、U理論、SELなどとどう結びついているか披露されました。
★これらは、みな生徒の成長を促す学習理論だったり、生徒の取り巻く環境の事実に多角的に目を向ける方法論が詰まっていました。
(2019年10月6日の公開ワークショップ。聖学院のZ世代も参加。教師と生徒が共に学ぶ学校であることもシェア。)
★まだ公開されていないので、今回の思考力入試の中身についてはお知らせできませんが、いずれ分析したことをご紹介します。ただ、ここで確認しておきたいのでは、今回さらにネルソン・グッドマンの数学哲学や芸術哲学の視点を、なんと生徒が自ら生み出して活用する問いのデザインになっていたといことです。
★また、お二人と対話しているうちにIBのPYPのエッセンスも反映されていることに気づき、お互い顔を見合して、同校の3つの思考力入試が突出していることに改めて驚いたのです。
(平均月に1回学内の先生方と行う「授業デザイン研究会」で、U理論などの学習理論や発達心理学と現場の授業の世界を結びつける対話が行われています。)
★思考力入試は学校説明会と同時開催の思考力セミナーとセットです。アドバンスト入試を受ける生徒も、最近は思考力入試にチャンレジするようになってきているのは、自分がセミナーを通して学び方を創意工夫し、イマジネーションを広げ、思考の世界に没入できる感覚をもてるかららしいという話を児浦先生に聞きました。
★聖学院のPBLは、生徒の成長沿うように、Playful based learningだったり、Problem based Learningだったり、Project based Learningだったり、Pssion based Learningだったり変貌します。
★しかし、これは先生方が誘導するのではなく、生徒の成長に寄り添うようにプログラムや授業を創っていくから変貌するのです。生徒自身の変貌が大前提です。
★児浦先生や本橋先生は、思考力入試は選抜機能もあるけれど、この取り組みで中学入試の段階で変貌する新しい生徒が誕生したことに驚き、入学後試行錯誤の探究の道を歩きながら、どんどん変貌していくその度合いが今までにいなかった姿になっていくというのです。
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