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2020年2月19日 (水)

第4回新中学入試セミナー PBLと新タイプ入試が生み出す<自己変容型マインド>(8)アクレディテーションが日本の教育を変える。

★セミナーのファイナルプログラムは、21世紀型教育機構をサポートするアクレディテーションチームからの加盟校の21世紀型教育の品質保証の調査報告でした。チームメンバーは、鈴木裕之氏(GLICC代表)、福原将之氏(株式会社FlipSilverlining代表)、神崎史彦氏(株式会社カンザキメソッド代表)です。

★鈴木氏と福原氏の紹介はすでにしているので、神崎氏の紹介をします。

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★神崎氏は、超有名なAO入試・推薦入試・小論文指導のスーパーリーダーです。リクルートの情報誌「キャリアガイダンス」の連載コーナーももっています。そのテーマは「小論文で創造的思考を育成する」です。つまり、神崎氏も<C軸思考人間>です。

★機構内では、主にディプロマポリシーの領域でサポートを行っていますが、探究やPBLのスペシャリストでもあるので、カリキュラムポリシーでもアドバイスをしています。ベースが大学入試領域ですから、中学入試というアドミッションポリシーでは、鈴木氏、福原氏と協力しています。

★鈴木氏は海外大学準備教育のエキスパートだし、福原氏はコンピューターサイエンスのエキスパート。3人とも探究やPBLを得意としているところは共通です。もちろん、流儀はそれぞれ特徴がありますが、<思考コード>という思考マップを広げる点に関してはやはり共通しています。

★3人の多角的な視点によって、21世紀型教育機構の加盟校の21世紀型教育の質がエンパワーメント評価されていくわけです。当日は詳細なデータが公表されましたが、企業秘密の部分もありますから、ここでは一枚だけ掲載しておきましょう。

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★9つのゴールが設定されていて、詳細ゴールが100弱あります。3人がフィールドワークしながら質的評価をしながら、スコア化して可視化する量的評価に転換します。国際バカロレアの評価方法と近似していますね。

★大事なことは、エンパワーメント評価です。あなたの学校はここまでしかできていないという偏差値的な輪切り評価はしません。強みと弱みは、スコアにするとわかりやすいので、その点について、それぞれの加盟校の21世紀型教育コーディネーターと対話します。そして、コーディネーターはそれを学内に共有していきます。

★今回のようなセミナーやカンファレンス(ほぼ毎月実施している)以外に、年に2回機構の定例会があります。そこで加盟校の互いの状況を共有します。自分の顔は自分でも見えますが、互いに対話して共有することで、すてきな部分を新たに発見できるものです。今のところ、この刺激はシナジー効果を膨らましています。

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★和洋九段女子の伸び率も公表され、同校のPBLの成果が第三者によって裏付けられた一つのエビデンスとして参加者も受け入れたことでしょう。

★それから、大事なデータが公開されました。それは全体項目の伸び率と授業3項目の伸び率の相関が見事にあるという結果です。やはり、学校の教育の質の要は授業だったということです。つまり、入試問題は学校の顔であり、その顔は授業だったということでしょう。

★ところで、「アクレディテーション(適格認定:Accreditation)」という言葉は、聞きなれない方も多いでしょう。現状日本では、大学の評価を第三者評価機関に委託していますが、その評価項目は大学ごとによって違っていて、公開して共有して切磋琢磨しているわけではありません。文科省のチェックを受けているという感じです。補助金獲得のためにというのが目的になってしまっていて、教育の質は二の次です。

★したがって、その項目も、教員資格・研究活動・学生の受入れ・学習資源等に関する外延的な量的なチェックで、内包的な教育や研究の質の項目は見られていません。官僚主義的役割ですね。これでは、学生の存在そのものに対する影響がどのくらいあるのかよくわかりません。

★これは文科省が初等中等教育から高等教育まですべてコントロールする近代官僚主義の弊害なのかもしれません。

★初等中等教育でも学校関係者評価とかやっていますが、第三者評価機関に委託するところまではいっていないでしょう。私もいくつかかかわったことがありますあ、自己都合で自己完結型で、PDCAサイクルで学習指導要領のミニマムは保証されますが、それ以上でも以下でもありません。再現システムでアップデートのためのエンパワーメントシステムではないのです。

★21世紀型教育機構は学習指導要領は無視しませんが、海外の名門校をモデルにしてそれを超えようとしていますから、世界標準のアクレディテーションシステムが必要だったのです。このような活動がもっと明快になれば、海外のエスタブリッシュスクールのボーディングに加盟してそこのアクレディテーションも活用できるようになるでしょう。ここまでこないと本当の意味でグローバル教育とは言えません。工学院と八雲、文化学園大学杉並はその兆しがすでにあります。

★閉鎖空間で、官僚主義的チェックを受けて、うちのグローバル教育凄いだろうといったところで、ナルシスティックで世界は相手にしないでしょう。

★そういう意味では、中学入試市場は首都圏模試センターがアクレディテーション機能を果たしています。偏差値も含めて多様な評価軸や多角的情報を公開して、市場のプレイヤーと共有しているからです。この情報を分析して、各学校も学校選択者も質について考えることができます。

★偏差値だけで評価しているシンクタンクや情報編集者は偏っているので、いくら偏差値の精度が高くても、多角的な情報を提供していない限り、民主主義的にはアウトなんです。果たしてそのことに気づけるかが2021年以降の中学入試のシナリオが決まるのですが、新タイプ入試の増加はなかなかよいシナリオを描き実現するのではないでしょうか。

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