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2020年2月 8日 (土)

2021年の準備のために 無限のポテンシャルを生成する対話マインドを開発する。

★2014年から工学院の田中歩先生(現教務主任)と首都圏模試センターの多数のスタッフの方々とそれぞれの「思考コード」を巡る旅をしてきました。6年間毎月定期的に対話を続けさせていただきました。本当に心から感謝いたします。その間、多くの方々と出遭い、対話を共にし、ワークショップを共にし、そのつど児童や生徒、学生、先生方、起業家の方々と、共にインスパイヤ―することができました。

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★そして、ここのところ京都や東京で進取の気性に富んだ私立小学校の先生方との対話を通して、上の図のような無限のポテンシャルを生成する対話マインドのマップが、今朝降りてきました。相変わらず熱があるのですが、そのせいか夢の中でイメージが生まれてくるのです。この夜中にだけ出る熱は、インスパイヤ―するためのエネルギーだったのかと不思議に思えるほどです。

★さて、対話マインドとは、知性と情緒と感知運動の統合態です。対話する時、知のスキルだけではなく、感情マネジメントのスキルも活用します。そして、感情や知性を五感でとらえ、脳神経や筋肉や血液やホルモンの循環機能の一貫性が大切です。互いの表情や息づかいなど非言語的情報を感知する身体能力を研ぎ澄ましておくことは大切です。

★感知運動に気づいたのは、昨年の9月から症状として自分の身に現れてきた自己免疫疾患のおかげです。長い間いろいろな感覚が通常通り動かなく、それぞれの感覚とか神経系や筋肉、血液、ホルモンの循環の重要性に気づかされたのです。

★そんな状態でも、対話やワークショップを続けてくださる皆さんの気遣いの視点は、そのまま感知運動のスキルだということに気づきました。疾患のためにそのスキルがスムーズに使えないので、そこをサポートしてくださるわけです。スキルは基本的には暗黙知状態になっているといことに改めて気づきました。

★こうして、無限のポテンシャルを生成する対話マインドは、知性スキルと情緒スキルと感知運動スキルによって統合されるのだと気づきました。工学院の田中歩先生はプロジェクトメンバーと情緒スキルや感知運動スキルという表現はしていませんが、そこの部分をずっとアップデートして思考コードを探究してきましたし、しています。

★首都圏模試のみなさんは、B軸思考とC軸思考のせめぎあいをずっと対話しているわけです。果たして中学入試で創造的思考はいかにして可能かということを。今年も麻布や桜蔭からはじまり、B3思考を出題する学校の入試問題を分析してインスパイヤーしていることでしょう。

★かくして、私の中では、「思考コード」の旅は、「無限のポテンシャルを生成する対話マインドのマップ」としていったん結実しました。

★ここで気づいたのは、知識の再現や理解としての再現において、学びのコアは「知識」だということでした。そしてここを超えて変容へチャンレジしていくと、今度はコアは「存在」です。はじめは「私という存在者」がコアですが、そのコアの部分が「私たちという存在者」に変容し、やがて「自然と社会と個人の統合態としての存在者」に成長していくのです。ここまでくると、SDGsはようやく本格的活動になりますね。

そういうイメージを聖学院や工学院、順天、八雲、和洋九段女子のZ世代中高生との対話を通して実感しているのです。

★ここまで中高段階で成長すると、あとは未来に向かって無限の自己存在のポテンシャルを生成していくことができるでしょう。

★今までの進路指導は「再現」領域で終わっていました。ですから大学受験以降ポテンシャルを自力で生成することができない指示待ち知性になってしまっていたのでしょう。自己肯定感が低いとかいわれるのもやむをえません。生徒自身の問題もありますが、再現で終わってしまう教育の在り方というシステムが生み出してきたと私たちは認めたほうが良いでしょう。

★ところが、海外大学進学準備を本格的に始めているいろいろな学びの場では、学びのコアは「私」であり「私たち」であり「世界」です。日本の生徒がグローバル教育の一環で海外の同世代と議論した時に、知識をコアとしている対話と「私」「私たち」「世界」という「存在者」をコアとしている対話ではギャップがあることに気づくのです。

★ひるがえって、母国語である日本語はどうでしょう。私たちは母国語の重要性をうったえていても、それすら「再現」の領域で終わっていたのでは、ポテンシャルを生成できず、ワクワクすることはできないでしょう。

★対話にとってたしかに言語は大事です。しかし、それは母国語が大事か英語が大事かということではありません。対話マインドのマップをどこまで広げて言語活動や非言語活動をするかです。

★当面、この対話マインドを活用して、2021年の新地平との出遭いに備えたいと思います。それから、私は「対話」は哲学者のものでも、カウンセラーのものでもないと思っています。等しく人間存在みなに共有されているという立場です。タイトル(権威・資格)がなければ対話ができないなんてことはないでしょう。ナチュラルな対話が一番です。

★しかし、自分の顔は自分で見ることはできません。多角的なアプローチで対話することによって、存在者に気づいていくものです。ですから、哲学対話やオープンダイアローグのようなアプローチは対話マインドそのものの存在をアップデートし続けるために大切です。

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