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2020年2月18日 (火)

第4回新中学入試セミナー PBLと新タイプ入試が生み出す<自己変容型マインド>(5)SDGsすごろくワークショップチームの<想い>

★はっきりいって衝撃でした!和洋九段女子の中3Z世代6人がファシリテートしてくれたSDGsすごろくワークショップは自然と社会と精神の循環で宇宙を回る地球船の存在に思いを馳せることになったのです。乗組員である私たち一人ひとりのマインドが清くなければ、この宇宙船地球号は滅びるかもしれないと戦慄が走るほど彼女たちの探究への「想い」は「すごろく」というゲームの世界にあふれ出ていたのですから。

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★ゲームの前に、簡単なレクチャーがありました。すごろくのGoalへの目標は、いくつかありますと。まず、この空間を世界だと思ってください。なんてすごいワープなのでしょう。参加者は素直にスッーと世界をイメージしていました。それから、プレイヤーはひとつの国になってもらいますと、国造りの道具を配布しました。

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★そして、すごろくというボードゲームの予測不能な確率論的世界の中で、目標を集め国を成長させてくださいと。なんてスリリング。そして、このボードゲームは、すぐにリスク世界のメタファーに転換したのです。そんなリスク世界の中で、SDGsの17の目標をいくつ集められるかがあなたの国の目標になりますから、Goalのあとに集めたコインと目標(Goal)を交換する機会を最大限に活用してくださいと。最後に集めた17の目標であなたの国がどうなったのかを振り返りますからと。

★なんとこれはリスク世界の中で再帰的近代化で乗り切れるかどうかというゲームだったのかと驚愕でした。

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★実際、参加してみて(といっても写真をとっていたので、参与的観察者としてですが)、各マス目の創意工夫が並大抵のものではありませんでした。ゴールに向かってなかなか前進できないのです。自然エネルギーの成功によって、ゴールのカードをもらうけれど、そのためには税金が必要だから、数枚のコインは没収されるとかいう内容が随所にでてきます。

★またどうしたら危機を乗り越えるのか考えるマス目もあります。ミニワークショップだったので、プレゼンするところまではいきませんでしたが、そこまでやると本当にゲームなんだけれどPBL授業そのものになります。

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★実にPlayfulでSDGsを達成しようというPassionに溢れたゲームです。

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★ストップするマス目では、クイズがでます。世界の格差問題を中心とするデータがでてきます。いわゆるファクトフルな問題で、先入観をぶち破られます。学校の先生方が回答して間違うたびにやられたあ!と笑いが舞起こります。正解すれば拍手喝采です。なんてスリリングで楽しいゲームでしょう。

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★ミニワークショップでかなりショートカットして行われました。その再編集も6人で念入りに対話してデザインしたわけです。6人は「世界制作の方法」を身に着けたと言えましょう。

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★ネルソン・グッドマンの数学的哲学と芸術的哲学の視点で書かれた「世界制作の方法」は珠玉の作品ですが、難しくて理解がなかなかできないのです。しかし、6人の生徒の思考活動がまさにそれです。グッドマンの意図が和洋九段女子の生徒によって腑に落ちました。

★それにしても、最初の6人のメッセージ「私たちの想い/未来はここにかかっているかもしれない/多くの人たちにSDGsを知ってもらいたい」は、最後には<詩>に変容していました。

★メッセージだと最初うけとったときは、「私たちの想い」は「未来はここにかかっているかもしれない/多くの人たちにSDGsを知ってもらいたい」と「ここ」はSDGsのことだと思いました。要するに私たちは、もっとSDGsを知ってもらいたい。まだ30%も知っている人はいないという調査があるのだからということだと思ったのです。

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★しかし、最後に到っては、「ここ」は「私たちの想い」を指しているのだと思うようになりました。私たちの「想い」は「重い」し「思索」は深まる一方だというわけです。未来は「私たちの想い」にかかっているのだと。

★すると、「想」という漢字が急に「相」と「心」にパカッと分かれました。すると、「相」は「形相」の「相」になったのです。「心」には存在のポテンシャルが波打っています。この「存在のポテンシャル」が「形相」というフォームによって解放されるのです。

★彼女たちの活動が日ごろ忘却している「存在のポテンシャル」という「可能態」に「形相」というフォームの翼を与え「現実態」にするのです。この考え方はアリストテレスと物理学者マイケル・ポランニーの考え方ですが、そこに結びついたのでした。

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★6人の和洋九段女子Z世代生徒は、これらの知見をPBLという探究活動の中で自然と体得しているでしょう。本の知識よりも得難い精神の実践的なネットワークの広がり。感服です!

<P.S.>

今回のワークショップ型セミナーができたのは、実に6人の和洋九段女子の生徒の賜物なのです。というのも、10月にインタビューさせてもらったときに、ところで2月16日にワークショップを披露してくれるとありがたいけれどとお願いすると、二つ返事でやります!と。先生を通してからという段取りになるかなと思う暇もなく、その場で決まり、担当の水野先生も、彼女たちの意志を尊重しますということだったのです。心から感謝いたします。ありがとうございました!

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水野先生は、和洋九段女子のPBL開発当初からかかわっていて、PBLのプロトタイプ―リファインのループを何回転もさせてアップデートしてきた先生です。その先生を動かす6人の生徒たちは全く凄いですね。

インタビューの記事は次をご覧ください。

和洋九段女子が新しい社会を開く(1)
和洋九段女子が新しい社会を開く(2) 

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