自由と市場と組織と国家(19)八雲学園G-STEAMに突入。e-sports部設立の動き。
★八雲の変容が激しい。もちろん、伝統は日々変化にチャレンジすることによって守れるのだという信念があるのは、このシリーズで紹介しているのですが、そう書いているうちに、またまた進むというのが八雲の特徴ですね。
(写真提供は菅原先生から)
★何が起こったかというと、高等部長菅原先生によると、「共学1期生(中2)の男子が、以前近藤校長にe-sports部発足の直訴プレゼンをしたという話をこの間したと思いますが、ついに本日我々教員全体の前でプレゼンするという機会が訪れました」というのです。
★八雲学園は、グローバル教育を突き詰めて、ラウンドスクエアなどのネットワークで、頻繁に交換留学などしているわけですが、そこで生徒が刺激を受けて、いろいろな要望をうったえてきます。そのとき先生方はどう対応するか議論していくのです。こうして、いくつかの要望が実現していくのですが、今回もまさにSTEAM領域の要望でした。
★近藤隆平先生は、八雲学園でSTEAM教育すべてをできないので、STEAM留学をしかけていくと昨年12月に話していたばかりです。そのときは、グローバルの次にSTEAMを整えていくのにすこし時間がかかると語っていたのです。
★それが共学1期生の中2の男子がいよいよ動き始めたわけですね。速い!プレゼンテーションは普段の授業で八雲学園が力を入れているので、このような活動を行うのは、本人としては当然なのでしょうが、菅原先生によると、「本人は、肩に2tくらい何か乗っかってます…と言って緊張もしていたようですが、なかなかどうして初めての大勢の大人の前でのプレゼンにしては立派にこなしていたように思います」ということでした。こう語るときの菅原先生の温かい笑顔が思い浮かびます。
★また、「彼は3月にはRound Square地域会議で韓国に派遣される予定になっています。こうした経験がいい積み重ねになってくれればな…と思います」ということでした。G-STEAMの体現者が共学一期生の男子から誕生したわけですね。
★それにしても、e-sports部のメリットや目標は、ネット上で海外の仲間と英語でコミュニエーションする効用や思考力・判断力・瞬発力を鍛える点などをきちんと説明していたようです。また、男女の体格差に関係なく同じルールでスポーツができるというジェンダーギャップの壁をぶち破るビジョンも有していたということです。共学化の大きな成果でしょう。
★イエール大学との国際交流が、ミュージカル部である「グリー部」誕生の契機になりました。部活が軌道に乗るまで2,3年かかりましたから、e-sports部も、まだまだ説得活動やロビー活動、仲間を巻き込むなど起業家精神を鍛えながら成立していくのでしょうが、貴重な経験であることは間違いありません。八雲学園の≪Z世代≫生徒の今後の活躍に大いに期待しましょう。
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