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2020年1月29日 (水)

八雲学園 生徒と共に進化する(2)

★八雲学園の近藤隆平先生(英語科主任、海外・英語特別委員長)によると、今回のBMYA(校内バラザ)のテーマは「AIとこれから」だったということです。

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(写真は、近藤隆平先生から アイスブレイクの様子)

★バラザ議論では、Round Squareの国際会議さながらを再現するので、オールイングリッシュです。そのため、英語のレベル別にグループを分け、中学1年生(男女)〜高校2年生の生徒たち約30名が議論したようです。

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★グループごとに、「AIは味方、それとも敵か?」、「AIに期待すること」、「AIを利用するうえで注意しなければならないこと」、など活発に議論したとのことです。

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★サウジアラビアで初の市民権を獲得した女性型ヒューマノイド・ロボット「Sophia(ソフィア)」の話を軸に、AIに権利を与えるべきか否か、与えるのであればどのくらいの権利を与えるのかという議論に至っては、大いに盛り上がったと近藤隆平先生。

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★「切っても切れない人間が創り出したこのテクノロジーとこの先どのように共存していくのか、未来を想像しながら一人ひとりが考える、充実した校内バラザとなりました」と近藤先生は語っていました。

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★最後は当然プレゼン。なぜ「当然」なのかというと、ふだんの授業や教育活動、中学入試の1つ未来入試でも、「自己表現能力」を身に着ける教育を土台にしているため、生徒は自然とそうなるのです。このように自然にマインドセットされるアクティビティをハーバード大学のアクティブラーニング研究コミュニティは、<DO NOW>と呼んでいます。自分は何をするのかをいちいち説明しなくてもすぐに構えができる状況を学びのプロセスに埋め込んでおくことは学びの質の密度を高めます。

★八雲学園の教育は総合的ですから、傍から見ていると多様で多角的で大忙しのように見えるのですが、このようなマインドセットができているので、同じ時間でもコンパクトにできるのです。これが姉妹校ケイトスクール(米国のエスタブリッシュスクールで、Round Squareの加盟校でもある)が取り入れたいという日本の伝統です。

★宇宙船に使われている技術に、コンパクトにたためるのですが、ひろげると大きくなるミウラオリというのがありますが、そのモトが庭園や茶室や畳や折り紙の文化です。モンテッソーリ教育にもこの文化は影響を与えているということです。小さな宇宙ですが、入り込むと無限の世界が広がるという 感覚。同校の理事長・校長近藤先生がいつも生徒に語っていることです。

★八雲学園のグローバル教育は、このように日本の文化をベースにした教育活動とカップリングされています。実に奥が深く、通り一遍の受験界の学校選択指標では、なかなか見えない部分ですね。

★高校部長菅原先生によると、Round Squareの特別名誉会員である榑松先生もかけつけたようです。日本にはRSの特別名誉会員は榑松先生只一人ですが、その榑松先生が、共学2年目だけれど、男子生徒の英語力やリーダーシップの成長には目を見張るものがあると語ったそうです。

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