富士見丘 世界に目を向け世界から日本を見つめる女性が羽ばたく。
★昨日、富士見丘は学校説明会とチャレンジ入試を開催。学校の人気というのは、ニューロマーケティング的には、ブランディングが前面にでていて条件反射的に選ばれるパブロフ型の人気と大学合格実績などの目標達成度への期待値が高いというゴール達成型人気とその学校の質を学んで本質を見極める学習習得型人気の3つがあるといわれていますが、富士見丘は学習習得型人気の学校です。
★ですから、急激に生徒募集が増えるということはありません。しかし、昨日もそうでしたが、受験生と保護者が学校に足を運び、富士見丘の教育の質を自ら学びその良さに共感して入試を決めるという家庭が着実に増えています。今年も昨年よりも多くのチャレンジ入試に挑戦する生徒が参加していました。
★富士見丘はSGH認定校であるし、21世紀型教育機構の牽引校でもあります。その21世紀型教育はアクレディテーション委員会の評価によると、目標まで高い達成度を年々上昇させています。
★SGH認定校あるいは21世紀型教育機構加盟校ということは、簡単に言えば、教育のポジショニングを世界に設定しているということです。特に女子校ですから、国内のまだまだはびこるジェンダーギャップを解消するには、そのギャップを生み出してきた国民国家的な閉鎖エリアに位置していては、国内の学歴社会の中で椅子取りゲームをする競争社会の中で翻弄されます。
★そこで、イギリスやオーストラリア、米国、ドバイなどの高校や大学と姉妹提携に奔走し、SGHのプログラムとして、シンガポール、台湾、マレーシアにフィールドワークしながら、世界問題を世界の高校生や現地の人と共有し、いっしょに問題解決を考案していく探究も行っています。
★富士見丘理事長・校長の吉田晋先生ご自身も、海外留学の経験もあり、英語も堪能ですから、その教育ネットワークは、国内だけではなく世界に広がっています。つまり、教育のポジショニングを世界に設定しているのです。その日本においては革新的で、世界のエスタブリッシュスクールとしては当たり前の境地を、国内の多くの受験関係者は見ることができません。そこを足場にしている保護者も見ることができません。
★それゆえ、国民国家の学歴社会の中で、満足している受験関係者やそこを足場にしている保護者にとっては、御三家という日本の名門校が世界の名門校と教育の質でかなりのギャップがあることは見えないのです。
★しかし、吉田先生は、そんなマーケット以外に、新しい保護者の存在が増えている手ごたえを感じています。海外にいる帰国生の中で、日本の塾にいかず、現地校でのびやかに学んでいる帰国生は、国内で偏差値で競争している日本の教育に疑問をもっています。実際に吉田校長をはじめ、同校の先生方が海外に飛び、そのような保護者と対話をして、ファン層を掘り起こしています。
★実際、中3段階で英検準2級以上を75%が取得し、50%は2級以上を取得しています。帰国生は準1級、1級を取得してしまいますから、中学から本格的に英語を学んでいる生徒が、準2級、2級を中3段階で取得していくのです。
★吉田先生は、帰国生の現地校でのびやかに学んできた環境をそのまま富士見丘で設定しています。ハイレベルな4技能英語の環境、たとえば、模擬国連部の活躍はその環境の質の良さを象徴しています。一方通行型の講義形式の授業ではなく、PBLという探究型授業も設定し、1人1台のタブレット型ラップトップのICT環境も設定しています。
★海外の現地のエスタブリッシュスクールでは、このような環境は当たり前なのです。日本の1条校のIBスクールでも一握りのコースの生徒しかこのような環境を設定していませんが、富士見丘はすべての生徒がこの環境を共有しているのです。
★英語もICTも、小6まで教育でほとんど享受してこなかった中1も、富士見丘に入学してから4技能英語×探究型授業×ICTという学びの環境を楽しんでいるというプレゼンテーションがありました。
★プレゼンテーションは、英語だけではなくあらゆる教科や探究科で鍛えられていますから、入学して9カ月が経とうとしている中1生にとってはお手のものという感じでした。もちろん、PPTの作成も自分たちで編集し、デザインしています。
★アクレディテーションの目標達成度というスコアは、一般に公表されていませんから、目標達成型の人気はまだ現れていません。そこはやはり学習習得型人気に頼るところですが、同校サイトには、12月2日現在での推薦とAO入試による合格者数が公開されています。たとえば、大学合格実績実績を重視するかたにとって気になる早慶上理GMARCHグループの大学の実績は次の通りだそうです。
早稲田大学 4名
上智大学 6名
国際基督教大学 1名
青山学院大学 4名
中央大学 3名
法政大学 2名
学習院大学 1名
★卒業生数94名ですから、22%がこのようなグループの大学にこの時期に入っているのです。上智大学6名、ICU1名は、当然4技能英語レべルが高いことは必須条件です。
★そして、一体自分は何を研究し、それがどう社会に貢献できるのか、探究科で育んだ力がモノを言います。ICTは、世界で議論する時、ICTを活用するのは当たり前ですから、ある意味英語とICT、探究は世界の共通の学びの構成要素でしょう。
★どうやら、学習習得型人気に目標達成型人気も加わり、応募者数が毎年増えていく可能性が見えてきました。吉田先生をはじめ、同校の教師も生徒も世の中がどんなに反動的な教育に揺り戻されようとも、自分たちの教育へ自信をもち邁進する気概を感じた説明会でした。
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