12月1日私立中コラボフェスタ 新タイプ入試=ソフトパワー化へシフト①
★12月1日、相模女子大学中学部・高等部で、「私立中コラボフェスタ」(首都圏模試センター主催)が開催されました。昨年に続き2回目です。パネルディスカッションの先生方も同じ方がほとんどでしたが、驚いたことに、「新タイプ入試」の意味が、実に深いものになっていたのです。
★今までは、2科4科では生徒がなかなか集まらないから、新しいタイプの入試で生徒を集めるという生徒獲得手法やマーケティング的側面も否めませんでした。しかし、今年は、2科4科の意味と同等、いやそれ以上の意味を先生方は短い時間にきちんと圧縮して語ったのです。
★もはや、生徒の才能を見出す教育や学びの準備ができて、そこに接続する新しいテストとしての意味がしっかり生み出されていたのです。2科4科は、20世紀戦後社会の人材を育成する重要な教育に接続するテストです。しかし、その日本における20世紀型教育の本意は、ハードパワーを生み出す教育だったし、それをコントロールするエリート養成のための教育でした。
★一方、この新タイプ入試は、21世紀においてソフトパワーが重視されるために、そこにしっかり接続する才能を見出すテストです。その意味が、今回のフェスタで明快に語られるようになったのです。
★首都圏模試センターの取締役・教育研究所所長の北一成氏は、今回民間検定試験の件で大学入試改革そのものがなくなるような話題がメディアではちろほらみえますが、それはない。改革が行われることは歴史的必然です。そうでなければ、今目の前の小学生の未来はどうなるのですかと強く希望を語りました。
★このビジョンに私立学校の先生方はシンクロするかのように、パネルディスカッションでシャープにハートフルに語り、新入試体験では、生徒と新しい学びの体験をして楽しみました。
★今後少し詳しくみていきましょう。
★ところで、次の本ブログの記事のアクセス数が、ここのところ毎月ベスト5に入っています。「洗足学園 今年も人気 その理由の向こうに見える時代のウネリ。018年9月21日 (金)」がそれです。その中にこんな箇所があります。
<今後、中学入試市場は、「高偏差値群」と「偏差値無関係群」に分かれる。端的に塾歴社会と塾歴解放区という流れになっているわけだ。それを象徴するのが、思考力型入試と英語入試の増加である。
「高偏差値群」の受験生数は減らないが、増えもしない。4科目入試中心だから、知識と論理ベースの才能児が入っていく。「偏差値無関係群」は、知識と論理ベースの才能児ももちろん大切にするが、創造的才能者も迎え入れる。レゴやプログラミングベースの塾、英語の塾という新しい塾が中学入試に参入してくる。よって、そこの部分は増える。>
★おそらく、この対比は、今後思考コードでいう「A軸・B軸高偏差値群」と「C軸高偏差値群」という感じになるでしょう。そういう予感が、今回のフェスタで降りてきました。
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