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2019年12月 8日 (日)

21世紀型教育機構の教育の質(04)第4期ブレイクスルーのときがきた(2017年~2020年) 。新ビジョン<グローバル教育3.0>へ準備始まる。

★BTⅣ(第4期ブレイクスルー:2107年~2020年)が本格的に起こるのは来年度ですが、そのための準備として、2017年からアクレディテーションによって、21世紀型教育の質を加盟校同士が切磋琢磨し始めたわけです。そして、その目指す目標は世界の名門校であるエスタブリッシュスクールと対等の教育の質をまず完成させることです。国民国家的見識に立つのではなく、世界市民的見識のポジショニングに立つということです。

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★そうすること以外に、グローバル風内向き学歴社会でジェンダーギャップを生みだしたり、弱者バリアフリーに対し無配慮である日本社会を変えることはできないのです。歴史は変わります。しかし、それは変える高邁な精神を持った勇敢な人間がいてこそです。21世紀型教育機構は御三家が≪私学の系譜≫の真の継承者をやめたたので、新しい≪私学の系譜≫を生み出すコミュニティを形成しようとしていたのです。

★おそらく≪私学の系譜≫の1人である内村鑑三の精神と親和性があります。

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★内村鑑三の「後世への最大遺物」という書がありますが、同書は未来を創る人間としていかなる道があるのかを説いた書です。金持ちになって、弱き者に施すのもよいだろうし、文学者になって、作品を世に広め幸せな気持ちを共有するのもいいだろう、教師になって、未来を創る子供の教育に努力するのもよいだろう、医者になって病に苦しんでいる人々を救済するのもよいだろう。しかし、そのような人材を生み出すだけでは、まだまだ後世への最大遺物とはいえないと内村鑑三は語っているのです。あの偉大な中村哲さんと同じですね。医者だけでは救えないことがたくさんあるのだと。

★内村鑑三も中村哲さんもクリスチャンですからシンクロするのかもしれませんが、最大への最大の宝物は、「高邁な精神をもった勇敢な人間」になることだというのです。そして、これはだれでもが成れるというのです。

★ですから、21世紀型教育機構は、研究者になるのもいいし、医者になるのもいいし、ビジネスマンになるのもいいし、教師になるのもいいし、それはそれぞれの才能を生かすことは大切ですが、どの生徒も「高邁な精神をもった勇敢な人間」になる環境=21世紀型教育を創出するのだということを決断したわけです。

★そして、そのために、上の表にある<グローバル教育3.0>を2021年から実現していこうということになったのです。英語も出来るだけ多くの生徒がCEFR基準でC1以上なるような英語教育をしようと。そうしなければ、自分の哲学を内村鑑三や新渡戸稲造、岡倉天心のように英語やドイツ語、フランス語で海外の人びとと議論や対話ができないと。

★議論や対話ができるからこそ平和作りを前進させることができるのです。

★学びは、もちろん探究型ですが、日常の授業もそうしなくてはなりません。特別な時間だけ探究の時間ではなく、学びの構えは探究が基本となる。それが当たり前となるのです。そこにSTEAMの要素が含まれるのは、AIと共生社会がやってくる以上、それは必然です。聖学院と工学院、三田国際、和洋九段女子、聖パウロ学園はこのような状況になってきています。

★グローバルネットワークは、日本から海外に学びに行くだけではなく、海外からも日本に学びに来てもらい、相互に学ぶ拠点づくりをしていくということです。それは世界中どこに行ってもそうです。このことをグローバルイマージョン(GI)と言っています。GIは、富士見丘、八雲、工学院、静岡聖光学院、順天、聖徳、文化学園大学杉並ではかなり進んでいて、いつも学内に留学生が学んでいるシーンがでてきました。

★特に、八雲と工学院が加盟しているラウンドスクエアの存在はグローバルイマージョン実現を促進する大きな存在です。

★Webに関しては、SNSの世界を自在に活用するのはもはや当たり前で、スーパーアプリやプログラミングを生徒自身が作成したりAIを活用しながらソフトパワーを育てていく環境にしようと邁進しています。

★思考力は、ロジカルシンキングだけでよいのではなく、デザイン思考だとか最近は呼ばれていますが、クリティカルシンキングとクリエイティブシンキングまで育成する時代がやってきたのは言うまでもありません。多重知能のハワード・ガードナー教授が注目したり、STEAMのAで最近注目されているのは、文化人類学者レヴィ・ストロースの「野生の思考」です。もともとこの発想はJ.J.ルソーに通じるでしょうから、ピアジェにも通じます。ということは、機構が最も影響を受けているMITメディアラボの見識にも通じます。ここらへんは、21世紀型教育研究センターのリーダーである児浦先生、内田先生、田中歩先生、田中潤先生、アクレディテーション委員会の鈴木氏、福原氏、神崎氏などと議論を重ね、学問的あるいは理論的背景を耕しています。機構の知の裾野が広がり、深化をしてきているのは、彼らの存在が大きいのです。実践と理論の両方を統合できる天才チームです。

★そして、大学入試の制度に関しては、私たちはすでに大学入学共通テストは過渡期で、日本の大学入試ももはやグローバル高大接続入試にならざるを得ないとはやくから想定していました。2021年の3月には、海外大学進学の成果が今以上に出ますが、日本の大学が海外大学同様世界に広がっているようにならなければならないでしょう。

★そのためには、試験制度が変わらざるを得ません。今のところそんなことはいい迷惑だと多くの現場では語っていて、大学入試改革を阻害していますが、そのつけが東京オリンピック・パラリンピックが終わると同時に急激にまわってくるのに慌てるでしょう。

★偏差値にかかわりなく、京都外語大学のように、海外大学と同じような環境を設定し始めている大学がサバイブしていくことになるでしょう。何せ、研究の目標は大きく3つの分野に絞られていきます。今ある研究分野はそこにむかって学際的に脱構築されながら収束していきます。

★3つの分野とは、宇宙科学、バイオテクノロジー、ニューロテクノロジーということですね。AIをベースとする情報科学はいずれににも融合されています。21世紀型教育機構はこのようなグローバル教育3.0への世界に対応する動きが生まれることを想定しながら、その基礎である5C×PBLを土台としたG-STEAMの教育をデザインしています。

★その具体的な取り組みと、宇宙科学とバイオテクノロジー、ニューロテクノロジーへ向かう新機軸へのアップデートについて12月15日はカンファレンスで各登壇者は語るでしょうし、足りないところは、パネルディスカッションで引き出して、みなさんと共有したいと思います。そしてなぜ共有せざるを得ないか、その<意義=理由=バリュー>についてもいっしょに考えて行ければと思っています。

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