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2019年12月21日 (土)

12月15日21世紀型教育カンファレンスを終えて(05)世界から学び、世界も八雲学園に学ぶ。

★八雲学園の英語科主任で海外・英語特別委員長の近藤隆平先生のトークは、自身が八雲学園の生徒といっしょに世界に飛び、世界から生徒といっしょに未来を考えるポジショニングを確保したことを謙虚な姿勢ではありましたが、しっかり宣言していました。

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★最初、7分間の八雲学園のグローバル教育の動画を披露しました。八雲学園の英語教育はアップデートし続けてきました。その歴史はいまでは、6年間のプログラムとして循環していきます。まるで、個体発生は系統発生を繰り返すという進化論的なデザインがなされているわけです。

★スピーチコンテスト、レシテーションコンテスト、英語祭、イングリッシュファンフェア、イエール大学の国際音楽交流、グリーというミュージカルクラブの活動、サンタバーバラを拠点とする英語研修、短期留学、3ヵ月留学など1つ1つ心血を注いで積み上げてきた教育活動は、今ではすべて、八雲学園のプログラムとして定着し螺旋状のウネリを生んでいます。

★そして、その積み上げの究極の到達点であり、新たな出発点がラウンドスクエア加盟であると近藤隆平先生は語りました。

★ラウンドスクエアとは、近藤隆平先生によると、「6大陸、50ヵ国200校の私立学校からなる世界私立学校連盟です。毎年行われる、国際会議、ラウンドスクエア加盟校同士の交流が活発に行われています。簡単に言えば、世界に200校の姉妹校があるということになります」ということです。

★さらりと言っていましたが、世界私立学校というのは、いずれもエスタブリッシュメントな私立学校です。偏差値という尺度がありませんから、世界標準の破格の教育の質を有しているという意味でエスタブリッシュなのです。要するにイートンカレッジのような私立学校ばかりということです。八雲学園はその仲間として認定されたわけです。

★それから、200校の姉妹校があるということはすさまじいことです。偉大な人は100以上の多様なプラットフォームのネットワークを大切にしているとよく言われますが、八雲学園の生徒は、中高時代にその基盤をつくる機会に恵まれています。

★近藤隆平先生は、毎年国際会議に生徒が参加して大いに刺激を受けてくるだけではなく、200の姉妹校と交換留学が頻繁にできる環境を紹介していました。世界に学びに行くだけではなく、世界から八雲学園に学びに来るのです。

★これが意味することは他の学校では経験できないことです。毎月世界のエスタブリッシュメントな私立学校から留学生が学びに来るのです。当然、学内は心地よい緊張が走ります。おもてなしは、気持ちの面だけではなく、文化的側面、そして学びの環境の側面も充実していかねばならないからです。

★ラウンドスクエアと交流することは、八雲学園の教育の質をその都度アップデートすることなのです。それは21世紀型教育機構に加盟しても同じことが言えます。学内の教育を見直し、新しくしてきましたからとリップサービスも忘れませんでした。さすが世界標準のウェルカムの精神の八雲学園です。

★それだけでも、胸がいっぱいになるほど、<新しい学びの経験>の話だったのですが、実は続きがありました。それは、破格のSTEAMを八雲学園は学んでいくというのです。

★ただし、今のところ八雲学園がそれを自前でつくることはしないと。どういうことかというと、近藤隆平先生が視察に行ってきた海外の先進的な私立学校の例を紹介しながら、車の自動運転のプログラミングに取り組んリるシーンやブロードウェイで活躍した卒業生がコーチに来ているダンスのシーンなどの写真を提示し、究極のSTEAM教育の在り方について説明しました。

★そして、八雲学園は世界の先進的STEAM教育を行っている私立学校にSTEAM留学の環境をどんどん作っていくというのです。八雲学園は生徒がこういう教育をうけたいと要望すると、教師が俄然動き出します。ですから、こんなSTEAM教育を推奨すると生徒が語りだすと、そうなっていっくのが八雲学園だというのです。生徒の興味と関心によってアップデートしていくというわけです。

★生徒の主体性の生まれる環境を創るのが八雲学園だし、それによって八雲学園もアップデートし続けるわけです。20世紀型教育は頑なに伝統を保守する教育です。21世紀型教育は伝統と革新の統合をアップデートし続ける教育です。21世紀型教育機構と八雲学園がシンクロする理由はここにあったと改めて感じさせられた近藤隆平先生のスピーチでした。

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