新しい思考力生成(01)首都圏模試センターの「思考コード」と「思考スキル」は中学受験と中学入試を橋渡しする。①
★近年首都圏模試センターは、「思考コード」を開発し、それを模擬試験の成績表に埋め込み、データ分析ができるようにしています。これは画期的な<新しい学びの経験>を学校に先んじて中学受験生に提供することになりました。
★よく「脱偏差値」という表現が使われることがありますが、これはあくまでメタファーであり、統計学の手法の「偏差値」を誰も否定していません。もちろん、否定して項目反応理論を持ち出してもいいのですが、生徒の知識問題に対する反応はベルカーブにならざるを得ず、項目反応理論を使ったとしても、知識問題を測る以上「偏差値」という統計学的方法論を否定することはできないのです。
★もし項目反応理論と偏差値の関係がわからないという人がいれば、その方はそもそも「脱偏差値」というのをメタファーとして使う以外に統計学的な方法論を批判する立場で語ることは不遜です。
★わかるように説明しろといわれるかもしれませんが、それは虫がよすぎます。まずは自分で考えたり、調べたりしてからです。それをしないで、相手にわかりやすさを求めるのは、そもそもおかしいと反省したほうが良いでしょう。というか、今回の大学入試改革の1つにこの項目反応理論と偏差値の関係の正しい理解の仕方もまたテーマの一つだったのです。メディアも民間英語試験否定論者も、このことを語っている人はいません。
★なぜなら、公平性というのが、経済的格差の話であって、テストの公平性を全く問題にしていないで、論じていることがバレバレになってしまうからですね。大学入試改革は、経済格差を考慮することはとても重要ですが、経済格差を生む大きな原因は学歴社会そのものにあるのに、その中で研究し、その中で執筆料をもらって生活しているので、根本的な原因にマスクをかけ、別の問題点を指摘して、今回の改革がもしかしたら学歴社会を崩すきっかけになるかもしれないとうすうす気づいていて、自己正当化理論を吠えまくるということをしたのです。
★ところが、そんな醜いことはどうでもよく、子供の本当の学力や学びを考えて、首都圏模試センターは、「思考コード」と「思考スキル」の開発を進めたのです。歴史を振り返れば、このことがどれほど歴史的意義や価値があるか計り知れません。
★「思考コード」はA1A2A3というA軸思考とそのレベル分け、B1B2B3というB軸思考とそのレベル分け、C1C2C3というC軸思考とレベル分けをして、9つの領域で偏差値をだしていきます。多次元偏差値です。
★すると、A軸では、A1とA3で、その生徒の偏差値が逆転現象を起こすということがあります。B3とC3でも同じようなことが起こります。模擬試験は、A1とB1の領域の問題が多いので、全体の偏差値(いわゆる今までの偏差値)でいけば、その逆転現象が見えなくなってしまうのです。
★ところが、その逆転現象が起こっているところこそ、その生徒の潜在的な才能が見え隠れする場所かもしれないのです。今までの中学受験勉強は、偏差値と正答率で戦略を立てていきますから、弱点ばかりをトレーニングして、潜在的可能性をもっと生き生き活用できるようにしようという指導はされてこなかったのです。もちろん、塾の先生の中には、学校の教師以上に学びのプロがいて、そこをうまく引き出して、偏差値に関係なく、たとえば、麻布に合格する指導をし、ギリギリ入るけれど、最後はすばらしい活躍をして卒業する生徒の跳躍台を創ることができる達人がいるものです。
★しかし、それはその先生と出会わなければならないわけですが、そんなことをアピールできる見識を有している塾経営者はそう簡単にいません。
★ところが首都圏模試センターの山下社長は、そういう達人の学びの手法や考え方に共感し、そういう達人を探しては、話し込み、その思考システムや学びシステムを首都圏模試センターの模擬試験を受けた受験生全員にその機会を提供できないかと考えたのです。
★5年の歳月をかけて試行錯誤して結実したのが「思考コード」と「思考スキル」というわけです。指導の達人及び学びの達人シミュレーターというわけです。
★この考え方は中学受験市場だけではなく、中学入試という学校のアドミッションポリシーでシンクロしたのです。それゆえ、新タイプ入試という知識・論理的思考問題から創造的思考問題が出現したのです。そうなってくると、この新しい問題の部分で偏差値の逆転現象が年々現れるようになったのです。「思考コード」の発想はルーブリックなどと表現はいろいろですが、アドミッション・ポリシーーカリキュラム・ポリシーーディプロマ・ポリシーと共鳴共感するようになったのです。
★いわば、首都圏模試センターの「思考コード」と「思考スキル」の開発は、中学受験市場と中学入試という学校の3ポリシーを架け橋する画期的な歴史的使命を果たしているのです。
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