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2019年11月28日 (木)

聖学院授業デザイン②≪Z世代≫生徒の希望の拠点。

★ノエルが近づくこの季節。急に冬が訪れ、寒くなりました。

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★しかし、伊藤航大先生の≪Z世代≫への熱い想いと湧き出るアイデアで、ワークショップは温かい空気が広がりました。

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★参加した先生方が自身の授業で、伊藤先生や榊原先生と共感できる課題を明らかにした段階で、当然その問題解決の方法について<対話>が始まりました。中心的な課題は、すべての生徒が興味をもつにはいかにしたら可能かでした。

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★この問いは、90%の学校は、問い返すことはしません。心ある教師はこの問いを自問自問はするでしょう。しかし、これだけの学校の教師がともに悩み解決しようと<対話>することはまずありません。

★たいていは、興味と関心をもてないのは、自己責任です。問題意識が低い状態で学びに臨むとはなんてことなのだと生徒のせいにするのが一般的です。もっとひどいのは、興味と関心を何に持つかは生徒によるし、その自由を奪ってはいけないというまことしやかな薄っぺらい自由論を振り回します。

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★しかし、聖学院の教師は、オンリー・ワン・フォー・アザーズという価値を共有していています。榊原先生は、当たり前の日常の中に、驚愕感動するような価値があることに気づく仕掛けを授業でチャレンジしてみたいと。このアイデアには、どよめきが起こり、共感の輪が広がるほどでした。

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★授業デザイン研究会の座長は児浦先生ですが、先生と先生のパートナーの1人内田先生はレゴ®シリアスプレイ®の資格をもっているので、プログラムのベースも、レゴ流儀になっています。

★個人で自問自答し、チームで話し合い、いきなり全体でまとめてみます。そして、また各チームに分かれ、最後は個人に戻ります。自己リフレクション→自己開示→協働→共感→協働→共開示(恥を捨てる)→自己リフレクションという流れになっています。この流れは、実はレゴ®シリアスプレイ®のコンセプトメークをしたシーモア・パパート教授らのアイデアで、数学的思考の流れです。

★児浦先生は数学教諭ですし、内田先生は技術の教諭ですからまさにテクノロジーがベースです。

★今回も、全体で、問題解決を整理しはじめました。各チームのアイデアは部分最適化ですから、それをさらに参加者全員で全体最適化に挑戦します。この過程で、実は教師の授業前の準備がとても大切なコトが改めて確認されました。生徒が何に興味をもつのか関心をもつのか、シナプスを張り巡らすという表現をしていました。

★そして、授業は、これは伊藤航大先生のアイデアをみんなで共有したのですが、教師+生徒ではなく、「生徒+1」という関係で学びの世界を創るのだということになりました。

★さらに、授業の中で生徒は多様なアイデアや多様な表現、自由な発言をする環境を創りたいねと言うことになりました。そして、再びチームに分かれて、要するにワンフレーズで表現するとどうなるか<対話>が折り重なり深まっていきました。

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★聖学院の教師は、それはあまりに理想的なのかもしれませんが、教師も生徒もそれぞれの興味と関心を持ったり、見出したりする授業づくりに挑戦しているのです。

★最後は1人ひとりの想いを語って、チェックアウトです。伊藤航大先生が、聖学院の同僚はほんとうにコミュニケションがとれていて、互いに授業デザインの学びになる。そのうえで、やはり常にオリジナルの授業デザインに挑戦したいのだと改めて感じたという熱い思いを語ってワークショップは終了しました。

★次の日、榊原先生からメッセージが届きました。「今度は伊藤先生の立場を私が挑戦します。そう児浦先生と相談して決めました。楽しみにしていてください!」と。ノエルをむかえるにあたり、榊原先生による同僚に対しての最高のプレゼントです。榊原先生、児浦先生、伊藤先生、そして聖学院の先生方今年もありがとうございました。

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