G-MACプロジェクト(03)<ことば>のシステムのプロトタイプを創る。
★変形スピードデートのアクティビティの後、リフレクションしたら、どっと<ことば>について一真くんは語りました。そのことは前回述べましたが、それを今度はレゴで表現してみようということになりました。アクティビティという<経験>から生まれた想いや考えを言語化するだけではなく、いったんレゴで物質化するわけです。可視化するということですが、モノに置き換えることで、客観化するわけで、そうなってくるとその客観物を他の現象や事象に適用しやすくなります。
★最初にパパが自分の想いをトンボにしたときと、次に対話をしながら創って、一真くんと同じものを創ったときの2つに分けて人形を創っています。
★トンボはどこにもありません。というよりも、もはやトンボが問題ではなく、<ことば>の使い方によって違ったことと共通点を表現することが重要だとスパンとそこに一真くはいきついたし、「共通点を見つける」と自分で自分に問うていました。
★そのときに、一真くんは、大切なことばも言っていたのですが、意識して言っているわけではだかったので、今語った一真くん自身のことばの中に大切なことばがあったよと言うと、思い巡らしながら、違いということですか。ああ、というわけで、カタチと意味・考えの違いとか、2つの事象のカタチと意味・考えの共通点と相違点を同時に考えながら組み立てなおしていました。
★写真をみるとわかりますが、カタチは人形で表され、その前にあるブロックが意味だというのです。意味の部分は、色は違いますが、カタチは同じなので、意味は同じということを示しています。するとトンボのカタチは違うものと同じものがあるというふうに表現されています。
★最初は、ひもはなかったのです。創ったレゴ作品をいろいろ説明してくれた時に、できればその話している内容や意味もレゴでカタチにして表現してくれると一発わかるよねと語ると、そうそう、これだねと。お父さんあんなのこんなのどこにあったかなと、レゴをパパといっしょに探しはじめます。
★レゴも大量にあると、<選択>という行動が伴うので、これはまたすてきなシーンだなと感動しました。
★ともあれ、それぞれ意味の違うひもで結ばれ、<ことば>のシステムのプロトタイプが一真くんなりに創れたのです。十分に話し合わないと、意味は同じでもカタチが違う場合も、その逆も、そして両方違う場合もあるのだという<ことば>によるコミュニケーションの成立度合をカタチにしたレゴ作品です。
★<経験>→<プロトタイプ>→<適用>→<リファイン>→・・・という流れになるのがこのような学びの特徴なので、同じように、適用してみました。国と国の外交がうまくいくいかない場合を、果たしてプロトタイプで説明できるか話し合ってみました。
★一真くんは、時事問題もよく知っています。たいしたものです。先日のIOCと東京都のマラソン会場の移転問題について聞いてみると、やはり、詳しく話してくれました。そして、コミュニケーションが決してうまくいっていないのに、成り立ってしまったのは?というと、ルールがあるからと。そこで、上記のレゴ作品には、つながっていないルールによるカタチと意味が追加されています。
★パパと対話した変形スピードデートのアクティビティという経験を通して生まれた<ことば>のプロトタイプが、人間関係、社会、世界へと<適用>できるという<経験>をしてプロトタイプをつくる<learning by making>のアクティビティとなりました。
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