PBLの世界(40)世界の変化は迅速に拡散してウネッている 聖学院で感じたこと (了)
★受験業界でどれくらい気づいている方がいるかはわかりません。しかし、とにかく、日本は国際社会からどんどん遠のいています。ジェンダー問題しかり、教育格差然り、経済システムの劣化しかり、通貨システムの遅れしかり、そしてついに哲学まで最先端から置いていかれています。
★それでも、あと20年は自分たちは生きていけると50代以上の世代は動こうとはしません。そんな中にあって、Z世代自らが自らの未来のパースペクティブを描いている聖学院生と及び生徒と一緒にそのパースペクティブを描こうとしている聖学院の教師は、いちはやく新しい哲学を東南アジアで見つけてきました。
★聖学院だけではなく、工学院の生徒も教師も同様です。
★もちろん、それは東洋大の准教授清水高志氏のように自覚的に理論的に捉えているわけではありません。しかし、最前線の哲学自体が、もはや理性中心主義でもないし、感性中心主義でもありません。多様なものの見方感じ方で理解すればよいのです。
★したがって、「未来を創る教師セミナー」に集った方々は、少なくともこの最先端の哲学の臭いや雰囲気や響きを共感しているはずです。
★日本の転換拠点は、まさにこの最先端の哲学を実践している人々のつながりから生まれるでしょう。
★で、その最先端の哲学とは?それは清水先生の本をどうぞご覧ください。私は本は斜め読みしかしません。草枕に登場する画家ではないですが、インスピレーション型読書ですから、紹介するほど読み込んでいません。
★私は直感的に、最先端の哲学はついに、「主観―客観」図式を「intersubject-ineterobject」図式にシフトしたのだと感じています。なんだ二元論ではないかと言われますか?いいえ、「inter」は、多元論です。あらゆるものが、このinterという繋がりの中で自分を見出すのです。自分であって自分でないわけです。自分は括弧にくくられ、前面に押し出されるのはinterというつながりです。
★国際政治は分断に向かっているように見えますが、それは二元論の多元論に対する最後の挑戦です。
★そうそう、この多元論は、人間の多様性レベルではありません。自然も社会も多元論のパースペクティブで眺めてみる必要がありますね。ミツバチからみた自然、野の菫からみた自然、アリからみた社会、ダニからみた社会・・・。
★そんなばかな?でもカタツムリに意識はあるんでしょう。だとしたら、人間だけの多様性ではリアルな世界は充満しませんね。そんなわけで、カンタンメイヤスーは、祖先以前性を唱えるのです。人間が存在していないときもリアルは存在していたのだと。
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