PBLの世界(38)世界の変化は迅速に拡散してウネッている 聖学院で感じたこと ③
★今回第一部のプログラム、第二部での解題は、内田先生がファシリテーターを果たしました。内田先生はLego®︎Serious Play®︎の資格を有していて、学びのプログラムにレゴを活用しますが、そのレゴをinterObjectとして組み込んでいきます。これは内田先生自身が理事を務めている「日本SEL推進協会」で活動しているEQやシステム理論の統合によって、IQ中心社会に抑圧されていた子供たちをEQやMI、システム思考などの方法論を活用して、いかにして自己開示するかというある意味ライフワークによっているでしょう。
★このような子供たち自身が、自己への気づきから自己の殻を破りながら創造性そのものを生みだしていく学びの多様な道具立てをしていく授業は、革命的といえるでしょう。ここにはもう「主観―客観」図式はありません。
★内田先生は、手や指が第二の脳と語りますが、それは実はメタファーではありません。むしろ脳というのは頭蓋骨の中にあるというあたかも客観的な先入観をぶち壊しているのです。
★内田先生のすばらしいところは、授業という実践家であり、同時に多様な学びの理論を習得し、統合しようとしているところです。従来だと、生徒は、主観を排除し、客観的な知識を憶え理解し、その定着度がたった一つのモノサシで評価されてきたのです。
★しかし、内田先生の授業は、実践そのものが多様であり、理論も多様で、一つのものの見方・考え方でものをとらえる固定化した視点を砕きます。
★世界を変えるということは、世界の見方を変えるということでもあります。どんなにいろいろな経験をしても、世界の見方が変わらなければ何も変わりません。1つの見方を定着させる授業と多角的なものの見方に気づく授業と、どちらを世界は選ぶのでしょう。当然後者ですね。
★内田先生の一挙手一投足の描く軌跡は、新しい世界のデザインだったのです。
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