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2019年10月26日 (土)

STEAM教育(04)ビル・ゲイツの創造力生成システム思考に注目

Forbes JAPAN2019/10/18 06:30に<ビル・ゲイツ成功の秘密 「必ず持ち運ぶ」トートバッグの中に>という興味深い記事が掲載されています。出だしはこうです。

<ビル・ゲイツは、基本ソフト(OS)とコンピューターの世界で財を成したが、その知識の源は“古臭い”システムにある。ゲイツは、本でいっぱいのトートバッグを「どこに行くときも必ず持ち運んでいる」という。>

★1995年デジタル世代が誕生する時代を切り開いたのは、紛れもなくビル・ゲイツです。そのゲイツが、Z世代の生みの親の1人アラン・ケイのようにノートパソコン1冊で世界を変えるというのとは対照的に、重量感ある本を持ち歩いて読書している姿は実に興味深いですね。

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★しかも「思考週間」というのをつくって、マーラーやコルビジェ、谷川俊太郎が湖畔に面していたり、海岸に面していたり、森の中に位置していたりと場所は様々ですが独り小さな創作スペースを大切にしていたのと同じような空間で読書するというのですからおもしろいですね。

★どの読書もジャンル横断的で、実に好奇心旺盛な読み方をしているということです。ビル・ゲイツはクリエイティブ資本主義という理想をなんとか社会の<真理>に近づけようとします。そのためにはどういう社会構築が必要なのか、膨大な読書体験で蓄積したデータで<推理>するわけです。

★しかし、現実はなかなかその<真理>には近づきません。そこでその<GAP>を埋めるにはどうしたらよいのか<創造力>を使い自分の<推理>を脱構築<refine>していきます。その連続がトルネードように現代のデジタル社会にインパクトを与えてきたわけです。それに、この脱構築の過程で<真理>だと思っていたものもパラダイムチェンジしてしまうんですね。

★とにも、当然その社会貢献はビジネスにもつながり大富豪になりましたということですが、このようなビル・ゲイツのシステム思考をPIL×PBLの中にICTを統合することによって、特にPILアプリによって、ビル・ゲイツのシステム思考をすべての子供たちにとってデフォルトモードに切り替えてしまえと言うのが、STEAM教育の1つの在り方です。

★このICTによって、多くの人々が生活を変えていくことがデフォルトモードになったのは、ビル・ゲイツのおかげですから、その叡智を初等中等教育の学びに埋め込もうというのが、21世紀型教育機構のねらいです。

★国際バカロレアのようなすてきなでも一握りの生徒のための学びだったものをデフォルトモードに転換して、すべての生徒にシェアしてしまおう。すべての生徒の才能をビル・ゲイツのように開花できる環境をつくってしまおう。そういう<新しい学びの経験>を創ってしまおうということです。

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10月27日は、工学院で、「STEAM教育のダイレクトなワークショップ」と「このデフォルトモードにするワークショップ」の2つを実施します。そして、来年に向けて、実はこのビル・ゲイツの読書をどのようにデフォルトモードに転換できるのか研究していくつもりです。それは実はデジタルネイティブであるZ世代の麻布中学受験生の学びのシステムにヒントがあります。

★ビル・ゲイツや麻布生のシステム思考や読書思考をデフォルトモードにしてしまうというプロジェクトが立ち上がります。

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