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2019年10月 9日 (水)

八雲と工学院のZ世代 ラウンドスクエア国際会議で複眼思考と新しい倫理を学ぶ

★八雲学園と工学院の生徒は、インドのThe Emerald Heights International Schoolで開催されているラウンドスクエア国際会議に参加しています。そこはインド中央部のマディヤ プラデーシュ州インドールに位置します。一般に学校当局が企画する海外研修では、まずいかないでしょう。さらに、そこからバスで2時間ほど北上した、古い城下町マヘシュワールを訪れて、インドの歴史や文化そして近代化の矛盾についてフィールドワークをしたりしていますが、歴所の教科書には詳しくは載っていないでしょう。

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(写真は両校のサイトから)

★それに、ラウンドスクエアの理念であるIDEALSの1つであるService(ボランティア)も体験しています。バラザグループというチームに分かれてそれぞれ違う場所を訪問し、社会貢献活動をしたそうです。

★このバラザというチームは、世界の国からやってきた生徒で構成されるわけですから、当然、各チーム日本人は1人ということになります。

★世界50各国180校(200校ともいわれています)の代表生徒が1000人くらい集まってきて、主催加盟校の国や地域の歴史、文化、近代化の矛盾をバラザチームで議論し、主催加盟校の奉仕活動プログラムを共体験します。また自然体験プログラムも共体験します。

★ラウンドスクエアの国際会議のプログラムは、添乗員やエージェントがサポートしてくれる研修プログラムではありません。学びのゴールは世界とは何か?人間とは何か?自然とは何か?社会とは何か?矛盾とは何か?という壮大なものです。具体的なゴールは自分で決めるしかありません。

★しかもこの180余りの加盟校は、各国のエスタブリッシュ校です。もちろん、偏差値は関係ありません。世界的視野と寛容性と思考力と繊細な感性と大胆なリーダーシップだけがものをいいます。そして何よりも新しいパースペクティブをバラザで描いて共感できるかですね。

★簡単に言うと、ラウンドスクエアの生徒は、学内で哲学やTOK的視点(ラウンドスクエアはIB創設者の1人クルト・ハーンが尽力して創り出したので、親和性があります。ただ、IBのようにプログラムではなく、その学校の独自の超壮絶体験教育=アドベンチャー教育が決定的に違います)を学んでいますから、日本の教育ではマスクがかかっている最前線の哲学的な発想も身に着けています。

★工学院の生徒は、新宿キャンパスで英語による哲学授業があります。八雲学園は9カ月留学プログラムでみっちり世界観をもちろん英語で学びます。

★準備はしているのですが、それでもなかなか大変だと思います。それは当然ですし、すてきなことでしょう。ここからも、世界を変える新しい知が生まれる可能性が大です。

★ほとんどの方が、この重要性に気づくことはないでしょうが、やはり世界から眺めるパースペクティブを有している学校選びは今後ますます大切になってくるでしょう。

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