2020年からの中学入試(23)STEAM教育を実施している学校を探そう。
★「STEAM」という言葉もかなり浸透してきました。2011年以来、ドイツの国家政策として、インダストリー4.0が広がっていますが、今では第4次産業革命として、一国家の政策を超えて、第1次産業革命以来の歴史的なウネリになっています。「STEAM」は、メルケル首相に影響を与えたシリコンバレーのIT産業界界の人材を育成する教育を推進したオバマ大統領時代に生まれました。最初は「STEM」でしたが。
★かくして、第4次産業革命とSTEAM教育との間には相関関係ができました。
★日本の教育でも、STEAM教育という言葉は広がっていますし、実際にそれをうたっている学校も多数出てきました。しかしながら、今のところは、総合学習や探究の時間、情報の授業んどに盛り込まれ、プログラミングや3Dプリンターを通してモノ作りとしてのSTEAM教育が主軸です。
★これはこれでもちろん重要です。しかしながら、大切なのは第4次産業革命のデストピアシナリオを回避して、ユートピアにする叡智としてのクリエイティビティを生み出す授業を実現することです。
★各教科の授業でSTEAM教育を行うには、まずはPBL(Project Based Learning)でなければなりません。座学だけでは第4次産業革命の主体者を数多く生み出すことができません。PBLは、未来を創る<新しい学びの経験>です。
★そこに「哲学」的思考が入り込み、ICTの活用が加われば、STEAM教育になります。なぜなら、このPBL×哲学×ICTが、今まで実現できなかった自然と社会と精神の循環社会を生み出す泉になるからです。
★アクセンチュアなどが「サーキュレーター・エコノミー」というアイデアを打ち出していますが、これはまだ自然と社会の繋がりだけで、人間の精神がつながっていません。したがって、まだまだ欲望経済社会の延長です。
★これでは、第4次産業革命はデストピアになるリスクが高いです。グレタ・トゥンヴベリさんに「よくもそんなことができますね!私たちは許しません」と怒られるでしょう。
★第4次産業革命をユートピアにするには、自然と社会と精神の三位一致の循環型社会を生み出す叡智としてのクリエイティビティが必要です。IoTなどの新しいモノ作りも大切ですが、それを作り出すだけではなく、循環型社会を生み出す叡智としてのクリエイティビティも必要です。
★モノ作りSTEAM教育だけではなく、クリエイティビティそのものを生み出すSTEAM教育を授業でやってのけている学校を探すことがこれから重要になってきます。そのような学校はどこにあるのでしょう。受験情報誌ではなかなか記事になっていないでしょう。
★落合陽一氏や孫正義氏のような第4次産業革命を牽引している人々が掲載されている雑誌News Picksなどにも目を通しておく必要がでてきましたね。
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