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2019年9月19日 (木)

2020年からの中学入試(17)公立中高一貫校の「適性検査Ⅰ」の効用。

★東京都の公立中高一貫校の「適性検査Ⅰ」は、課題文が提示され、提示された文章を理解していることを示す問いが2つと課題文の趣意に沿って自分の意見を論ずる論述式問題が出題されます。問いの数は学校によって違いますが、大差はありません。ウム、大差はありません?

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★実は、次の5校の「適性検査Ⅰ」は大差がないどころか、課題文も問いも全く同じ問題です。

小石川中等教育学校
両国高校・附属中学校
武蔵高校・附属中学校
富士高校・附属中学校
大泉高校・附属中学校 

★東京の公立中高一貫校の問題作成は、共同作成問題と独自作成問題の2種類あるのですが、上記の5校は共同作成問題を採用したわけです。

★ということは、最大公約数、生徒の思考のモデルは、この問題タイプだと予想できます。

★つまり、この「適性検査Ⅰ」に学ぶことは、一つの典型的な深い思考レベルを学ぶのに役立つのです。しかも、文章理解のための学び方がわかるし、事実と意見をわけ、意見を推理する方法もわかります。

★というのは、この共同作成問題は、どう考えていくのか丁寧に条件を示して問いかけてくれるので、自分は何をどう考えていけばよいのかわります。基本的に原因と結果、目的と手段という「因果関係」思考スキルを発動するようになっています。しかし、そのスキルをしらなくても、あらかじめ、そこは提示されています。

★また論述も、各段落何を書くのかきめ細かく条件が設定されていますから、論述の書き方を学ぶことができます。

★こうやって、読んで、考えれば、書けるのだという学びの体験ができます。

★したがって、統一合判を受けるにしても、最難関模試を受けるにしても、適性検査型模試を受けるにしても、この小石川をはじめとする5校が採用した共同作成問題である「適性検査Ⅰ」に学んでおくことは役に立ちます。

★また、公立中高一貫校の受検を考えているひとは、共同作成問題というプロトタイプを前もって理解しておけば、各学校の「適性検査Ⅰ」を解いたとき、各学校の特徴が見えてくる可能性があります。特に桜修館は全く違うので、思考の広がりを身に着けるのには最適です。「適性検査Ⅰ」は、共同作成問題と桜修館の問題に学ぶと、受験するしないにかかわらず、思考の大局を学ぶことができます。

★中学受験(受検)の段階で、このような読む力・考える力・書く力を身につけられるとは、ある意味ラッキーです。この手の学びは、スルーしても大人になることができます。もちろん、社会に出てから、いろいろな領域での活躍度に差がついてしまうのは明らかです。

★一方で、日本の教育はそれでよいのでしょうか。若者の読解力を嘆く前に、このような問題に真摯に立ち臨める環境をいかにして整えるのか考えなくてはならないでしょう。

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