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2019年9月 2日 (月)

衝撃!次のビジョンを実現する力みなぎる教育との遭遇 21世紀型教育機構「第3回静岡国際シンポジウム」(1)

★9月1日(日)、静岡聖光学院のTED用のピエール・ロバート・ホールで、静岡聖光学院と21世紀型教育機構主催の「第3回静岡国際シンポジウム」が開催された。静岡聖光学院の星野校長をはじめ、21世紀型教育機構の仲間の先生方が駆け付け、いまここで取り組んでいる教育活動とその教育活動の中にはやくも育まれはじめている新しいビジョンについてスーパープレゼンテーションがあった。

★このいまここで取り組んでいる教育活動は、日本の教育の中では最先端のもので、経産省が提唱する「未来の教室」における活動はすでに実現してしまっている。そして、衝撃的だったのは、その各学校の最先端の取り組みの中に「次のビジョンが生まれ、それを実現する力がみなぎっていた」のである。グローバル教育。それは21世紀型教育機構加盟校にとっては、<地球そのものが教室>になってしまったのである。

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★とするならば、当然次なるビジョンは、<宇宙>である。もちろん、この<宇宙>とは、銀河系などのコスモスという意味ももちろんあるが、私たちの身の回りにいる鳥をみて、恐竜がそこにいたと気づくような身の回りにあるナノレベルの<宇宙>から気づく<宇宙視点>のことである。私たちの視野はマクロとミクロの統合から、コスモスとナノの統合へとシフトしたのである。

★このシフトを2014年から予言しているのが首都圏模試センターの取締役・教育情報部長北一成氏だ。1986年以降に中学入試は活況を帯びる。それは、しかしながら景気の動向というか、ミドルアッパー層以上の懐事情の上下運動に相関している。

★1986年からバブル崩壊後数年間は、まだその層の懐事情は右肩上がりだった。学歴階層構造と経済階層は一致するという幻想が通用する時代だったから、右肩上がりのエンジンは国内大学進学志向だった。

★ところが、1998年ころからそこが揺らぎ始め、国内の階層の中に入り込むだけはダメで、揺らぎの原因であるグローバリゼーションという広がりの中の世界標準の階層の中にはいるために、個人の学力を高めることの必要性を感じた保護者が中学入試に立ち戻ってきた。

★しかし、グローバリゼーションの光と影の交差は激しく、リーマンショック以降、ミドルアッパー層以上の懐事情もさすがにダメージを受けた。再び中学入試は下降するが、2013年から2020年の大学入試改革の話がでてから、再び右肩上がりに転じる。この大学入試改革は、明治維新始まって以来の教育改革であると鳴り物入りで登場してきた。

★したがって、北氏は、2014年以降の中学入試受験生の増加傾向は、大学入試改革を先取りする私立中高一貫校の「学び方」の変化による成長なのだと指摘してきたのだ。

★入試問題は学校の顔であるし、アドミッションポリシーとしてカリキュラムポリシーを反映しているから、その「学び方」の変化は、中学入試の中に「新タイプ入試」が増えたことに象徴されているというのが北氏の視点・論点なのである。

★これは、少子高齢化によって、従来の学びでは、平均年収は430万円くらいであるから、このままいけば2040年の日本のGDPは半減する。今の中1が30歳台になるとき、そんな状態でよいのか。平均年収を倍増しなければ国力は衰退するのである。

★実はこれは先進諸国の共通の悩みで、それゆえ、<新しい学習経験>を生みだし、一握りの才能者による、つまり富裕層による社会づくりではなく、1人ひとりの才能を開花し、1人ひとりのかけがえのない本質的価値と経済的なバリューを一致させる新しい社会づくりをしようという新しい流れと同期している。

★北氏は、首都圏で開発されている各学校の新タイプ入試をこれでもかというほど積み上げて、この「学び方」の変化によって中学受験の構造が変化したことを論じ切った。

★そして、各学校の登壇者は、この<新しい学習経験>の環境やシステムをなぜどのように創出し、生徒が自分の限界や従来の社会づくりの限界を超えて成長するのか熱く語った。そして、同時に、そのいまここでの取り組みの中に次のビジョンが育まれていたことを発見しているのである。

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