2020年からの中学入試(20)聖学院インパクト③自己の成長に気づく思考力セミナー 物語創作とモノ作りの融合
★今回、内田真哉先生は、5年生は5年生に合った「思考力セミナー」をという前々からあった要望に満を持して挑みました。このセミナーは「思考力対策講座」という趣旨があるため、どうしても6年生に合わせたものになってきました。もちろん混在してもよいのですが、5年生はやはりもっと自分でこんなことが想像できる自分がいる、こんなことができる自分がいるということを学びの経験を通して気づいてもらうプログラムにしたいという内田真哉先生の想いもありました。
★内田先生は、技術科教諭ということもあり、モノ作りの学びの経験を通して、道具を使う技術を習得するだけではなく、自己を導く至福志向への気持ちの流れを生み出すモノ作りの過程とはいかにして可能かについて独自の研究を積んできました。IQよりもEQの重要性が近年言われていますが、そのEQの本格的な研究を研修会に参加したりたくさんの文献を読破したり続けてきているのです。
★そして、そのEQ的な心の至福至高な状態が生まれる過程をU理論で構築しています。自らを見つめる経験を通して自らの問題を発見し、それを他者と対話する中で解決の糸口を発見する過程です。そして、その糸口をさらに掘り下げていくとと突然稲妻が向こうからやってくるのです。自ら創造的に動き出す閃きがおとずれるわけです。そのようなU理論的な気づきと創造の発露の過程を授業の中に盛り込むことに成功したのです。
(今回5年生は6年生とは別の空間で思考力セミナーを楽しみました)
★今回は、6年生がデータ分析を通して自分に必要な学びに気づきその学びを実現できる未来の学校を創るという学びの経験を通して自分に気づき、自分の技術をいかにしたら鍛えていけるかにまで到達しました。
★一方5年生は、病気になった象のランディーを救う物語を創作する学びの経験通して、自らに気づき、自らを他者や世界に開く状態を生み出すことをやってのけました。
★チームによっては、自己変容を創作にまで生かすところにまで到達し、内田先生は自分ながらU理論のパワフルさに驚いていました。しかし、自分に気づき他者や世界に開かれることによって、5年生であってもファイナルアクティビティである200字記述になんのそのという構えで取り組むことができました。やはり書きたい欲求が生まれれば、文章があふれ出るということでしょう。その経験こそが、のちのち編集技術を高めるモチベーションにつながるはずです。モチベーションのモチベーションを生み出すEQ的アプローチは、学びにおいて欠かせないことを実感しました。
(勢いよく200字記述に挑んでいる様子が、鉛筆の音で伝わってきそうなシーン)
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