神崎史彦先生との≪対話≫
★鈴木先生が、GLICCの英語の授業で、席をしばらく外している間、神崎先生と先生の新刊書の中に埋め込まれている幾つかの言葉を、ディコンストラクションする≪対話≫をした。
★≪対話≫の端緒は、「教科教育」と「特別教育活動」と「探究」と「キャリア教育」などが有機的につながる≪Xなるもの≫なるものは何かという話だった。
★いったい何の関数なのか?そのヒントは、すでに神崎先生は自著の中に埋め込んでいる「置換」という思考スキルのメタ的な機能を引き出すことだった。思考のスキルは多様なのだが、結局は「置換」スキルに回収できてしまう。
★この実感を、現場で行うPBLの中にデザインして配置しているアクティビティの中に見出すソクラテス的≪対話≫、つまり産馬術を活用して行っていった。マインドマップとKJ法の共通点と差異を具体的に≪対話≫する迂回をしながら。
★これによって、≪アクティビティ≫が、学びの活動の手法以上に、経験のシミュレーション化という意味があることが共有できた。世界と世界性。つまり意味以上の意味というのが、常に言葉にははりついている。
★東南アジアの研修のように、学びの対象がリアルな場の経験であることは、日常の生活ではそうあるわけではない。また経験がいかに大事でも、極限まで行けるが、実際に死の体験をするわけにはいかない。化学反応や分子のつながり、ブラックホールなど、実際には肉眼では見ることができない。過去の歴史も物語としてみることはできるが、実際に見ることはできない。僕たちはシミュレーション経験をしているのだ。そのシミュレーション経験としての意味がアクティビティにはあるのではないかと。
★≪置換≫は、レトリックに多様な種類があるのと同じように、多様なバリエーションがある。だからそれに応じてアクティビティも多様である。
★たぶん、神崎先生と僕とのこのような≪対話≫は、共通ベースがあると共訳可能性が大であるが、共通ベースがないとわかりにくい。共通ベースとは、「思考コード」「思考スキル」「置換のメタ機能」「U理論的自己変容」「システム思考」「ピアジェ―パパート―レズニック」「デューイ」「脱カント」・・・という言葉を巡る意味のデフォルトネットワーク。
★どうやって、手に入れるのか?それは神崎先生と≪対話≫をするときに、神崎先生の著書を読みながら行うと実感できる。
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