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2019年8月28日 (水)

PBLの世界(18)PBLの基本的考え方①

★HTH(ハイテックハイ)でも実行されているPBL、トニー・ワグナーが想定しているPBL、21世紀型教育機構の加盟校が行っているPBL型授業は、基本的にはすべてProject Based Learning。研修をいろいろなところでやっていると、プロジェクト型のPBLとProblem Based LearningのPBLは同じなのかそれとも違うのか、アクティブラーニングと同じなのかそれとも違うのかという質問が飛び交う。

★私は、そこが直接ワークショップで問題になることはあまりないので、コカ・コーラとペプシの違いぐらいですねと応えることが多い。とはいえ、共通点と相違点は、それぞれあるので、その2つについてどう考えていくか簡単にここで補説しておく。

★まず、これは実は、PBLやアクティブラーニングにかかわらず、あらゆる現象や事象における定義の創り方は同じであるということなのだ。

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★マインドマップとかコンセプトマップとか、よく使われると思うが、このマッピングがモノ化してしまうと実は便利な道具で終わってしまう。したがって、真ん中に定義やテーマを書いて、そこから派生するあるいは連想する具体的な現象や事象、あるいは構成要素などを書いていくという使い方が固定してしまっている場合をよく見かける。

★中心から周縁にと指向したら、周縁から中心へという指向運動もしてみることが大切だ。でもなぜ?マップはあくまで、言語を図式化することで気づきを生みやすくするアクティビティである。

★言語化を図式化に置きかえることを、わかりやすい道具を使うと考えがちだ。たとえば、言語は意思疎通のための道具として使うとよく言うのと同じ。このツールだとか道具だとかいう言葉は、便利なんだけれど、この思考様式になれてしまうと、要素還元主義から抜けきれない。関係主義的な、つまり構成主義的なPBLは本質的にデザインすることができない。

★あくまで、アクティビティなのだ。なぜ?これはワークショップでも重要なので、また紹介することにする。

★とにかく、PBLそのものやアクティブラーニングそのものは、自然法則や数学の公理のような定義が存在しない。文科省のアクティブラーニングの定義は、全天候型で、定義とは呼べない。

★だから、仮説から出発して、いろいろな経験を通して、検証していく。そして最初は仮説というより、実は先入観や臆見、憶測だから、それは経験を通して崩れていき、新たな定義が生まれる。したがって、定義から出発するというより、ワークショップでいろいろな経験をしながら、中心の定義が見えてくるという感じなのだ。

★だから、一回のワークショップで見当をつけながら、何回かのワークショップ経験や自身の授業体験を通して、その見当が明快になってくるのを待つということが重要である。

★この<待つ>ということあるいは発想のエネルギーを<ためる>ということが、PBLとは何かを考えるときには重要なのである。

★答えのない世界にぶつかっていくときに、PBLとは何かすぐに解答をしりたいというのは、気持ちはわからないでもないが、特にプロジェクトという言葉を使ったとき、それはかかわっている自分とは何かと同じことだから、そうは簡単にはわからない。

★そして、自分とは何かという文脈がでてくると、PBLとは何かの解答は外にあるのではなく、まず自分の中にあると折り返した方がよい。それぞれのワークショップのメンバーが、自分の内側に折り返していって、再び互いに折り返して見えてきたコトを≪対話≫することを繰り返す。このときスピード・デートというアクティビティはとても有効。

★PBLとは何か考えるには、中心から拡散するだけではなく、周縁から中心に向かって収束するアクティビティが大切である。もちろん、これは演繹的と帰納的という関係と置き換えることができるし、シンプルに抽象から具体へ、具体から抽象へという抽象と具体の関係と置き換えることもできる。

★PBLとは何か?つまり未知のものを知るには、一つのアクティビティを行ったときに、それを別のアクティビティに置き換えることが大切である。というのは、知るということは、リニアーな強引な納得ではなく、複眼思考で、差異を見出していくところに本当の問題が横たわっていることに気づけるからだ。

★一方通行型の講義というアクティビティだけでは、単眼思考になり、差異が見いだせない。それゆえ、暗記という思考様式になるということだけなのである。

★こう書いていみると、何を言っているのかわかりにくい。しかし、アクティビティを実際にやってみると、意外とすんなり意味の世界に入り込むことができるのが、また不思議である。

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