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2019年6月22日 (土)

八雲学園を大きく変えたイエール大学が今年もやってきた!(後編)本物の教育の存在理由

★毎年訪れるイエール(Yale)大学のアカペラグループ≪Whim'n Rhythm≫は、今年5月に同大学を卒業した学生のツアーである。このクラブの伝統であるが、たんなる卒業旅行ではない。米国のアイビーリーグをはじめとする有名大学は、なぜ有名かと言うと、伝統的に世界に影響を与え続けるミッションを遂行しているからだが、今回の世界ツアーもその一環である。

★そして、それが結果的に世界から優秀な頭脳を集める好循環を生んでいる。しかし、目先の自己利益や国益のみを目指したアドミッション活動ではない。もしそうだとしたら、世界から優秀な頭脳は集まらない。日本のトップ大学の東大などは、そういうことを考えないで、大学入試改革を否定する話題をメディアにのっかって行っているぐらいだ。細部は正しくても、大きな問題を解決するための未来を見ない日本独特の見識者集団。ここに私たち日本の限界がある。

★近藤校長は、八雲生にそうなって欲しくない。だから、自分がどこまで世界に挑戦できるのか、実際に中高時代に世界で試行錯誤する機会を創るのである。そして、日本のこの限界を超えて共に世界と歩める社会づくりに貢献して欲しいと思っている。思っているだけではなく、実際にこんなすばらしいイエール大学との国際交流を行う実践拠点を作ってしまったのだ。未来は自分たちで創ってしまえばよいという言葉は、近藤校長の日ごろの言葉でもある。

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★イエール大学の学生と音楽国際交流をするというのは、コンサート当日、決められた演奏出番の時間に八雲生が登場すればいよいというわけではないことは容易に想像がつくだろう。

★このようなイベントを行うには、1年間通して、メールで打ち合わせをしなければならないし、ケベックにRound Squareの国際会議に八雲生が出席する際などには、ニューヘイブン市のイエール大学に立ち寄り、アカペラグループ≪Whim'n Rhythm≫のメンバーと日本ツアーのプログラムについてその魂の共有をしながら打ち合わせるところまでする。

★もちろん、メンバーがイエール大学のキャンパスツアーもしてくれるから、その魂はそのキャンパスに溢れていることに八雲生もすぐに気づくという。

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★そして、コンサート当日、午前中はリハーサルをいっしょに行うのである。

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★このリハをいっしょに行うには、当然英語で緻密に打ち合わせしながら、表情や身振りなど豊かに表現しながら行っていく。

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★これがいかに貴重で強烈な体験かは、想像するに難くないだろう。

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★しかし、実は、≪Whim'n Rhythm≫は、八雲学園に前日に入る。ものすごいタイトなスケジュールにもかかわらず、早朝から遅くまで、八雲生全学年の生徒と交流する。八雲学園も各学年で、日本文化体験、日本料理体験、ディスカッション、部活体験など様々なアクティビティやイベントを用意して歓迎する。

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★≪Whim'n Rhythm≫のメンバーは、疲れた顔一つせず、丁寧にコミュニケーションをとるし、吹奏楽部の演奏にのって歌うその響きはすばらしいし、軽音楽部とロックを歌う時はノリノリだ。

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★一日で、オール八雲生と共感という足場を創っているのだろう。それは、無意識で行っているかというと、そうではない。実はミッション遂行のためのプログラムの一環である。コンサートを成功させるには、ファンづくりをしなくてはならない。そのためには、ハートとハートのビートを合わせる必要がある。それを一日にしてつくりあげるのが、彼女たちのアートのなせる業である。

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★イエール大学をはじめとするアイビースクールなど米国の大学が、世界を変えるイノベーターやリーダーを多く輩出するのは、実はリベラルアーツとアートを大切にする。なぜか?もうおわかりだろう。世界を巻き込むにはこれらの力に勝るものはないからである。

★八雲学園のように、深い思考力(日本語でも英語でも)、リベラルアーツ、アートを大切にしている教育を行っている学校こそが、これから未来を創る学校となろう。どんなんに学力優秀人材を出しても、目先の事しか考えなない、リベラルアーツやアートを軽視する合理的な教育だけの学校では、日本の未来及び子供の未来を背負う人材は生まれない。小さな正義は達成できても、大きな正義は描けない人材ばかりになっては困るが、そういう権威者や見識者がなんと多いことか。

★八雲学園近藤校長は、だから自分たちで未来を拓く豊かでたくまし人間力が育つ教育環境を創り上げたのである。

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