大阪市立水都国際中学校・高等学校 高等学校教頭太田晃介先生に会う。
★梅田で、久しぶりに、太田晃介先生にお会いした。今、太田先生は、大阪市立水都国際中学校・高等学校の高等学校の教頭を務めていて、創設初年度で奮闘されている。
★同校は、国家戦略特別区域法における学校教育法の特例を活用し、公立学校の運営を民間法人等に委託する公設民営の手法による学校。全国初の公設民営の併設型中高一貫教育校。今政府や文科省は、いろいろな学校の形態を模索し、グローバル社会の激変に耐えうるだけではなく、世界の人々が幸せに生きていける社会創設に貢献する人材輩出ができる最適な学校システムを求めている。
★しかし、それは上からのアイデアではなく、自治体というコミュニティの協働的な取り組みの中から生まれてくることが期待されているのだろう。したがって、設置者が大阪市で、運営は民間の学校法人等が行う学校という、アメリカのチャータースクールのような挑戦は、日本の教育史の中で画期的なことでもある。
★また来年以降IBのディプロマコースも開講する予定で、目下認定のために準備を進めている。カリキュラムも公立学校の中でもかなり特徴的な仕組みにチャレンジすることになる。
★太田先生は、グローバルな視野と新しい学校組織作りと今までにないカリキュラムづくり(学習指導要領ベースではもちろんある)と新しい教師力育成という多角的多面的仕事に取り組んでいる。
★これ程新しいことに挑戦しているのだから、当然いろいろな葛藤や壁にぶつかるのは想像に難くないが、対話の中ではそういう話は一切出てこないかった。それよりも、新中1生と新高1生のまさに「主体的・対話的な深い学び」に取り組む前のめりの姿について目を輝かして語られた。
★部活や生徒会は生徒自ら創っていく環境を設定していることが功を奏しているとい。また、公のイベントや研修への参加も内発的モチベーションが想像を超える高さだという。IBコース以外も、そのエッセンスはカリキュラムに流れるし、実際に高2からは総合的な学習の時間で、コースの区別に関係なくTOKを取り入れたプログラムが実施されるから、学校全体がグローバル教育の息吹で満たされるし、すでにそうなっているというのだ。
★太田先生のことを以前から知っているが、カリキュラムのみならず経営や組織作りについても懸命に学びそして取り組んでいる姿に、日本の教育の未来は、やはりこのような先生方の言動の中にこそあると確信した。
★同校の目指す学校像に「国際社会で活躍し、大阪の経済成長をけん引する人材を育てる学校。」という文言がある。学内の先生方1人1人がこの思いを持つ学校は、そうはないだろう。理想と現実の一致という美しくも険しい道のりを学内一丸となって生徒も一緒になって進むチーム作りに没頭している太田先生の姿に感動した。
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