« 【未来を創る学校08】新学期が始まって2カ月で、大進化を遂げた和洋九段女子。 | トップページ | 「深い思考スコア」と「偏差値」(了)私立公立中高一貫校の入試問題が巻き起こす思考力革命 硬い思考から柔らかい思考へ »

2019年6月11日 (火)

「深い思考スコア」と「偏差値」(08)首都圏公立中高一貫校 エリア別思考の深さ

★晶文社学校案内編集部発行の「首都圏中学受験案内2020年度用」に記載されている「思考コード」で「深い思考スコア」を算出しているわけであるが、今回は、首都圏公立中高一貫校の「深い思考スコア」(B2B3C2C3を100スコア枠で換算)のエリア別の平均を出してみた。

Photo_67

★全体で52も出題している。エリア別になると、東京、千葉がスコアが高く、神奈川と埼玉は同じスコア。それにしても、私立中高一貫校の国算の問題に比べるとずいぶん高い。

★国算の入試問題の中にも深い思考スコアが高いところがある。それをもってして、教科別でも適性検査型入試のような深い思考問題を出題できるとまだまだ考えられている。

★しかしながら、それはB2B3が高いのであって、C軸の問題を出してはいないのである。C軸思考はB軸思考があって初めて成り立つから、中学入試の時点では採点のしやすいB軸思考でいいのだというわけだろうが、その考えが世界標準でないことは、ハーバード大学やMITメディアラボの研究成果からいっても明らかだ。

★東京都千葉の私立中高一貫校が新タイプ入試に真っ先に踏み込んだのは、このエリアの適性検査型の問題が、深い思考問題をたくさん出しているからだ。

★よいかわるいかはわからないが、この適性検査型の問題のプロトタイプはOECD/PISAであり、このプロトタイプに準じているのが、全国学力調査テスト→公立中高一貫校適性検査→高校入試問題の最近の傾向→大学入学共通テストという流れになっている。

★この問題がでは妥当かというと、議論すべき点も多いが、知の正当性はある。

★そこで、私立中高一貫校の「思考力入試」というタイプは、C軸思考を中心に、正当性、信頼性、妥当性の三位一体を追究しているわけだ。テスの科学を学校も塾も行う時代がやってきたのではあるまいか。

|

« 【未来を創る学校08】新学期が始まって2カ月で、大進化を遂げた和洋九段女子。 | トップページ | 「深い思考スコア」と「偏差値」(了)私立公立中高一貫校の入試問題が巻き起こす思考力革命 硬い思考から柔らかい思考へ »

中学入試」カテゴリの記事