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2019年6月17日 (月)

聖パウロ学園の全く新しいグローバル教育 パウロの森でシカゴの生徒と対話する。

★イリノイ州のシカゴの都会にあるロックポートタウンハイスクールで日本語を学ぶ生徒が、聖パウロ学園を訪問した。彼らは関空から日本に入り、大阪、京都を巡って、ツアーのハイライトは、聖パウロだったという。生徒たちは、同校で友人に会うのをとても楽しみにしていたという。

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★少し早く着いたロックポートタウンハイスクールの生徒は、ちょうど友人たちが受けている現代文の授業を見学するところからはじまった。自分たちが学んでいる日本語がどこまで通じているか少し緊張したかもしれない。

 

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★しかし、授業終了後のウェルカムセレモニーでは、聖パウロ学園一のムードメーカーの生徒が、英語でスピーチし、おまけに一発芸の手品を披露。ロックポートタウンの高校生も巻き込みながら、場は一気にいい雰囲気になった。ロックポートタウンの生徒も日本語でスピーチし、英語中心の国際交流とは全く違う雰囲気だった。

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★そして、とにかく初顔合わせ。日本語と英語で対話がはじまった。

★いったいどういうことかというと、1年前からこの時のための準備がなされていたのである。両校はSchoologyというオンラインの教育コミュニティで出遭った。ものすごい数の世界の学校が会員になっていて、オンライン上で、国際交流を行っているボーディングなのである。

★聖パウロ学園のコーディネーターは大久保先生。英語科主任で研修部部長でもあるため、グローバル教育の新しいプログラムのデザインを試みている中の1つがこれだった。

Schoology

★ロックポートタウン高校の日本語を勉強しているクラス担当の教師とネットでディスカッションしながら、プログラムデザインを実行してきた。

★したがって、この国際交流は、もちろん学校組織の承認は得ているものの、授業の中で生まれた国際交流のなのである。とにかくカジュアル。生徒がもっとも興味と関心のある互いの文化についての対話が中心の国際交流なのだ。その対話の内容は、もちろんサブカルチャーが中心。本当に生きた国際交流だ。

★そして、生徒たちはいっしょに高尾の森にのぼって行った。ちょっとしたハイキングなのだが、もちろん、聖パウロ学園の敷地内で、パウロの森と呼ばれている。シカゴからやってきたロックポートタウン高校の生徒がどんなに驚いたかは、想像に難くないだろう。

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★パウロの森の入口には、馬術の練習場が広がっている。聖パウロの馬術部はいつも優勝しているくらいレベルが高い。馬術部がある高校は米国ではエスタブリッシュスクールであるから、何ゆえにこの小さき森の学校にこんな環境があるのかと驚いたであろう。

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★そして、パウロの森に着くや、森林浴をしながら、大いに対話した。こんなに多くの外国の高校生が日本語を学んでいて、日本人生徒と互いの言語を交わしながら対話をしている姿は、他校ではなかなか見られない。

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★国際交流と言えば、科学や世界問題というテーマを前提とし、しかもオールイングリッシュでなければならないという日本からみたグローバル教育が主流だが、大久保先生は海外大学に留学していたから、世界から見た日本のグローバル教育の在り方を常に考えている。日本人同士の友人がたしかに世界問題について話し合うこともあるだろうが、四六時中話し合うことはない。

★むしろ、自分たちの好きなことについて対話するのがおもしろいし、ナチュラルだ。それには、毎日のようにリアルな付き合いが必要だが、それをオンラインが実現に導いたのである。

★海外で多様な留学生同士の会話がそのまま英語の授業に反映するという新しい国際交流が、聖パウロ学園では行われているのである。

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