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2019年5月15日 (水)

聖ドミニコ学園 ついに動く!

★21世紀型教育機構サイトに「聖ドミニコ学園 21世紀型教育いよいよ発進!」という記事が掲載された。700年以上の歴史のある修道会の経営する学校で、とてつもない歴史的資源を継承している。その伝統は、しかし古いという意味ではなく、欧州の知の歴史を作ってきたという意味でレガシーカリキュラムという知のインフラを示唆しているのである。

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(写真は、21世紀型教育機構サイトから。インタークラスの授業シーン)

★中世の大学にディベートのマニュアルやダイアローグという意味での対話を根付かせた托鉢修道会の遺伝子なのである。しかし、聖ドミニコ会のシンボルマークは、十字架とユリと黒の盾で構成されている。つまり、信仰と純潔と節制である。

★それがゆえ、経済優先の教育の流れに対し、しばらく沈黙を守っていた。迂闊に動くと信仰と純潔と節制が崩れるからである。しかし、時代はディスカッションを求め、真の対話によって自由を獲得しようという動きになってきた。いよいよ聖ドミニコ学園の出番である。

★それゆえ、インターナショナルクラスとアカデミッククラスを新設し、英語と深い思考力、リベラルアーツと深い思考力の教育を全面に押し出すことにした。もともとグローバルな修道会だし、古代ギリシアのリベラルアーツを継承し、ヨーロッパに根づかせた修道会である。伝統的に暗黙知としてもっていた。

★今回、それを見える化し現代化して新たなクラスとして実装し直したのである。

★ドミニコ修道会は、伝統と革命の歴史を創ってきた。暗黒の中世を真理の光の中世に改革し、プロテスタンティズムの経済の根っこをデザインした。女子修道会を真っ先につくり女性の力にもなってきた。宗教改革は、厄介なローマ教育に対し改革をもたらした聖ドミニコに倣いて行われた。もともとドミニコ修道会は、エックハルトに代表されるドイツ神秘主義も包含してたから。

★スペイン艦隊から南米の人々を救済したのもドミミニコ修道会の神父であり、フランス革命の闘志を教会にかくまったのもドミニコ会の神父たちである。アパルㇳヘイトに立ち臨んだのも同様だ。

★今、日本の教育が大きく変わろうとしている。しかし、その変化を新しい世界作りに導くのか、自分都合の貪欲資本主義再興のために利用するのか、決断の時が迫られている。それゆえ聖ドミコ学園は動いたのである。理事会は、これは神の計画であると呼んでいる。

★大学合格実績はすでにものすごくよい。超有名海外大学へも毎年進学する。留学はそれぞれの家庭でどんどん行っている。

★何を今変わらなければならないのだろうか。しかし、この時代だからこそ教職員は一丸となって、なぜ私たちはここにいるのだろうか、私たちは何をするのだろうかと「存在意義」を問い、その探索の道を共に歩き始めた。

★偉大な行動は、自らの意志からやってくるのだが、同時に、それ以上の働きかけで動かされる。アクティブラーニングではなく、PBLなのはそういうことなのである。能動的という言葉は聞こえは良いが、それだけでは、人は大きな真理の力に生かされるということを忘れがちになるからだ。

★ドミニコ会士はみなパッションを持っている。この意味は情熱という意味の他に「受難」という意味もあるのだ。世界を創るプロジェクトがドミニコ会のミッションでありパッションである。

★それにしてもインタークラスの理科の授業で、ベン図を使って、ユリとアザレア(西洋つつじ)の比較分析が行われたという。それぞれの花言葉は、純潔と節制である。修辞学と科学のインタフェースが繰り広げられたようだ。さすがはリベラルアーツを創りあげてきた聖ドミニコ修道会の学校である。

 

 

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