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2019年5月19日 (日)

八雲学園 教育の存在理由を語る(2)

★近藤校長が、広報部長横山先生の説明会トークを優しい眼差しで見つめていたのには理由があった。近藤先生は空手の達人、横山先生は剣道の達人。両者とも道を究める者どうしがわかる理由だ。私は何の道も極めていないので、わからないが、その話は説明会終了後近藤先生からお聞きした。

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★横山先生は、八雲学園の5つの特色を1人ですべて説明した。秋からの学校説明会は、学園の先生総出で話をするが、ミニ説明会は横山先生1人。学校説明会では、横山先生は、広報部長として入試要項変更のパーツでしか話さない。

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★その対比が感動的だったと近藤先生は語る。簡単に言うと、横山先生が1人で話すのと、総出で学校説明会を行った場合の学校全体の説明の質はまったく変わらない。いやむしろ、参加された保護者を巻き込む声の抑揚、空気感、スライドのめくるスピードと説明の重ね合わせのタイミングは一人だからこそうまくなされていたと。そして具体的な説明を通して、八雲学園の教育の意味や魂が語られていたという。

★身体運動感覚と魂とイメージと聴き手の心との共鳴共感が自然に生まれる場づくりに近藤先生は感じるものがあったようだ。そこで、予定にはなかったが、そこはオーナーとして「感動教育」のキーワードを最後に保護者の方々と共有したいという気持ちにさせられたということらしい。

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★八雲学園がラウンド・スクエア(Round Square)の加盟校になってどのくらいだろう。準備期間も入れると、5年以上たっているのではないか。IB創設に尽力したクルト・ハーンが、IBとは違うが、それ以上の質の世界の私立学校のコミュニティを形成した。それゆえ、一般の人にはあまり知られていない超エスタブリッシュな特別な団体。八雲学園はそこに加盟している。

★世界の加盟校が日本に訪れたとき、八雲学園を訪問するし、加盟校同士交換留学を実施している。八雲学園でも、毎月のように交換留学生が訪れ、八雲学園の生徒も海外に留学しに行く。

★留学生はホームステイをする。実は横山先生は、自身がホストファミリーになった。そこで、世界のエスタブリッシュな学校の教育を生徒から聞き、その生徒が八雲学園の生活を大いに楽しんでいるのを実感し感動した時に、グローバルリーダーを育成する環境が八雲学園にあるということを再確認したという。

★それからというもの、横山先生のグローバル教育論は、現実と理想が一致する地に足着いた話で、おそらくその点において右に出るものがない。

★したがって、ミニ説明会での横山先生のトークは、八雲学園の教育の特色を制度論的なしくみの説明に終始するのではなく、生徒がどう生き生きして取り組んでいるか学びのプロセスとそのプロセスの向こうにどんなに大きな世界が待っているかゴールを示す明快で深い話になっていた。

★企業が欲する人材の特徴のリサーチ結果も出し、多才な行事や体験そして授業の意義が、それに重なることも立証しながら語った。前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力、主体性、粘り強さ、そしてなんといってもコミュニケーション力。これらすべては八雲学園の教育が生み出す成果でもあると。そのような教育の成果の質の話に、参加された保護者は大いに共鳴共感していた。

 

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