2019年東京私立中学合同相談会 in 国際フォーラム(5)風格
★175校も集結していると、風格のある学校がいくつか見えてくる。その一つが麻布である。中学入試の教養人の憧れの星である。今もその輝きは失っていない。共感だとか、協調だとか、貢献だとか、声高に叫ばれている今日、それらの甘い香りが、自由を脅かすリスクのあることを鋭く見抜きながら、理性的なものは現実的であり、現実的なものでは理性的であるというロゴを論集の表紙を飾りながら歩み続けている。
★そして三田国際、2015年の校名変更、共学化、21世紀型教育の実施から、いきなり生徒募集成功、偏差値右肩上がりで、はやくもレジェンドになっているが、その根っこにはフッサール、ヴィトゲンシュタイン、レヴィ・ストロースを現代的構成主義に置き換えることができる実践的知恵者が教育をプロデュースしている。世にはびこるマーケティングの概説書など歯牙にもかけない戦略家がいる。同校ブースはあふれかえっていた。
★そして、海城。いわゆる御三家を追撃する勢いであるが、プロジェクトアドベンチャー、ドラマエデュケーション、帰国生への門戸開放、パーソナライズドなICT活用の充実など、教育イノベーションも忘れない。麻布同様、分厚い同窓力が、教育を支えてもいる。
★海城学園は、その長い歴史の中で、軍国主義の波を超え、学歴社会の波を超え、三度新しい社会創造人材を育成する魅力的な環境をデザインしている。第三の波は、海城自身が生み出すのだといわんばかりの情熱が、ブースから湧き出ていた。
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