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2019年5月24日 (金)

21世紀私学人(04) 児浦良裕先生 世界を創る才能開発リーダー 根源的問いを語り継ぐ

★聖学院の児浦良裕先生は、数学の教師であり、21教育企画部長であり、広報部長であり、国際部長である。そして、21世紀型教育機構の21世紀型教育研究センターのリーダーである。スーパーコーディネーターであると同時に、学内学外の多くの知を巻き込み、あらゆる局面で化学反応を生み出していく知のジェネレーターでもある。

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★先日、「グローバル教育カウンシル」(参加者は、21世紀型教育機構加盟校の教師)の打ち合わせをしたが、これだけの多忙な中で、国際部長として、インドネシアリーサーチに行ってきたときの話をお聞きした。

★そのときの児浦先生は、少し目が潤んでいた。これだけの仕事を結び付け広げ深めていくには、人との出遭いの中でたびかさなる感動体験があるからなのだということがわかった。

★そして、そのとき共感的コミュニケーションをするのであるが、児浦先生のその共感は、人知を超える体験あるいは超自然的体験を目の前でしている人との対話の中ではじめて生まれていたということに気づいた。

★しかも、その共感は、同感ではない。むしろ自分には考えたこともない想像したこともない経験をしている人との出会いであり、自分ではそう簡単にはできそうにない、しかしやらねばならないという問いかけを引き受けざるを得ないという必然性を感じるという意味で共感している。

★今度のカウンシルのテーマは、「21世紀型教師~教師も生徒も3T を有したクリエイティブ人材になるために (3T Talent, Technology, Tolerance)」であるが、3Tが生まれ出ずる根源的な問いかけが、いかにして自身の脳髄を走り、心身を駆け回るのかが肝なのであると児浦先生は捉えている。

★その根源的な問いかけは、聖学院の場合は、教師のみならず生徒も共有するわけだが、それは入学試験である「思考力入試」のときから始まっているという。

★入学試験はこれから根源的な問いかけを自分事として引き受けるという約束の入口である。共に6年間その根源的問いかけの解を求めていこうということなのであり、単なる学力選抜テストではない。

★児浦先生は、入学試験を、20世紀社会が積み上げてきたマーケティングの手法でとらえることはしない。しかも、根源的な問いかけの解は、一生かけても解はでない。その問いかけを求めるには、様々な経験をする過程を通っていかざるを得ない。

★その過程は関門の連続であるが、だからこそ、通過するたびに、仲間が増え、導師に出遭い、自分の成長を実感できる。もちろん、挫折することも度々だが、仲間と導師の支えに、涙しながら喜びながら、回復していく。その過程の中でこそ3Tというアイテムはパワフルになっていく。

★聖学院においては、それは教師も生徒も同じなのである。終わりなき根源的問いかけ。ビッグバン以前から存在する宇宙の真理という謎。それがあるから人間は生きることができる。存在することができる。そして、そのエネルギー態を次代につなぐことができる。

★その根源的な問いとは何か?それは、今後児浦先生があらゆるところで語り継いでいく。まずは、21世紀型教育研究センターの一連の研究会(年3回実施予定。そのうち秋に行うものは、一般公開)を楽しみにしている。

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