進化/深化する学校(01)聖パウロ学園の場合①
★高尾山の森の中にある高等学校聖パウロ学園は、今年も人気だった。聖パウロの森に囲まれ、海外研修や交換留学生も訪れる。部活動も盛んで、寮(パウロハウス)を活用して合宿もできてしまう。乗馬もあり、アート工房もありで、米国からやってくる留学生は、アメリカのエスタブリッシュスクールと同質の環境だというコトがすぐにわかる。
★1学年定員は80名だから、実に少人数教育が徹底している。しかし、20世紀型教育から抜けきれない日本の高等学校は、この質の高い教育に気づくことがなかなかできない。というのも、大量の生徒の教育、それがゆえに知識を注入する授業、部活と勉強の文武両道、道徳教育の徹底、英語はCEFR基準でA2レベルが当たり前で、これと違う教育は、目の中に入ってこないかのようだ。
★つまり、少人数生徒の教育、創造的問題解決をベースとするPBL型授業、部活と学びのみならず海外研修や自然生活、探究活動など多様な経験を通して自分を見つめ、他者を受け入れて歩む黄金律の道、キリスト教精神に基づく教育、英語は多様な異文化との交流の中でCEFRでC1に挑戦する道も開いている。一般に、自分の基準や最大公約数の基準を超えているものは見えないのはしかたがないのである。
★しかし、時代は変わった。このような平均的なものさしを超えた豊かな教育で、生徒の本来の才能が開くことに気づく中学の先生方も現れた。その証拠に、21世紀型教育という明快なビジョンを掲げたここ数年、毎年毎年応募者が増えているのである。
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