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2019年3月13日 (水)

学びの組織を開発する先生方と共に≪02≫組織の成長は柔と剛の複眼思考にかかっている

★この時期は、学校に限らず、4月以降の新年度のステージづくりに組織内は侃々諤々となっています。残念なことに喧々囂々となってしまっているところもありますね。

★そんな中、外部ネットワークをもっている先生方は、いろいろなセミナーや〇〇会に参加し合いながら情報収集もしています。噂話もあり戦略的な話もあり社会を変える学びの真面目な話もありといったところです。

★卒業式のシーズンでもありますから、成人した卒業生と会って、若者の近況報告を聞きながらマーケットリサーチを結果的にすることになっているケースもあります。

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★実際に私もそのような場に立ち会ったり、先生方から様々なレベルの情報を提供されます。そのような貴重な情報を聞き流すだけではもったいないので、上記の図表にまとめて一般化してみました。

★この時期のせめぎ合いを見るにつけ聞くにつけ、「柔よく剛を制す。剛よく柔を断つ。」という言葉を思い出すのです。そこで、この言葉の意味を収集した情報にあてはめて分類してみたのが上記の図表です。

★ある学校は、柔〇剛×で、柔システムが全体を支配している稀なケースもあります。しかし、それはその学校の立地からみて市場状況がよく、質を上げることが即生徒募集好調につながるというアドバンテージがある場合という条件が背景にはあります。しかし、市場状況が減速した時、剛システムが働くトレーニングがなされていないと、一気呵成に柔×剛〇の組織特徴をもった学校に形勢逆転されるリスクがあります。

★それにどちらか一方だけのシステムを作動させていると、長いものに巻かれろという状況が生まれ、サイレントキラーが多く生息する暗黙リスクが生まれるのは世の常ですね。

★柔×剛×の学校組織は当然衰退しますが、この理事会が柔△剛〇のシステム特性をもった集団に入れ替わると、急激に改革は進み、経営状態がよくなるケースが、最近多数見られるのは、周知の事実でしょう。

★ところが、この新理事会や新校長に柔〇剛×が入ると、柔×剛×だった組織が、柔×頑〇に豹変する現象が起こる可能性が大です。理事会メンバーが変わったからといって、必ずしもうまくいかないのは、やはり「剛」の質によるのかもしれません。というか、その質は柔と剛の均衡点がどこになるかによって決まります。

★立地や景気動向で外部環境の条件がそろっていないところは、柔〇剛〇システムを構築するしかありません。柔システムは、悪条件を好条件に転換する独創的な発想を有しています。がしかし、剛システムがそれほどでもないとあるいは柔剛が協働できないとトップダウンの力技がスムーズにできないため、タイミングを逸してしまう場合が多いでしょう。

★柔〇剛〇システムは、最適化した時もの凄い力を発揮します。イノベーションが生まれる環境と置き換えることもできます。がしかし、そこにいくまでに、指数関数的なカーブを描きますから、なかなか芽が出ないように見えます。多くの、経営陣は我慢ができないケースが多いですね。指数関数にならなかったらどうするのかという恐れと不安を払しょくする信念は、歴史的にみても、誰もが持てるわけではないのは私たちは知っています。

★そんなわけで、柔×剛×の組織を柔×剛〇システムの組織が肩代わりする、つまりM&Aするほうが成功しやすいという結果になります。これは、学校も企業も同じ傾向でしょう。もちろん、学校の理事会は、企業のM&Aのような買収というコトはありません。肩代わりという程度です。何の肩代わり?それは考えるとすぐにわかるはずです。

★組織をつくるのは、やはり複眼思考をもって、外部環境との関係を見極めながら戦略的にならざるを得ない。その激流の中にあって、そこを超越したいと思うならば、柔〇剛〇の最適化システムを仲間とつくりあげるしかないというのが、どうやら世の中見えてきたところではないでしょうか。この動きがダイナミックに起きている男子校がいくつかあります。

★いずれご紹介したいと思います。

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