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2019年2月 3日 (日)

筑駒 新タイプ入試が応募者を増やした!? 変わる兆しがここにある。

★本日2月3日は、筑駒の中学入試。応募者数前年対比は111%。隔年現象とはいえ、一昨年よりも多い。今まで通りの人気以外に別の要因も加わったのだろうか。

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(大手進学塾がズラリ集結。恒例の応援行列。)

★それは、何であるかは諸説ありだろうが、中学入試における適性検査型入試や思考力入試などの新タイプ入試の激増の影響がある。

★かつては、麻布とか筑駒、開成、武蔵、桜蔭などしか骨太の論述をベースにした思考力型問題を出題しなかったから、それ以外の受験生は知識ベースで、これらの学校を受験しようとしても、はじめから対策を放棄した形がほとんどだった。

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★ところが、難しい易しいはあっても、思考力型問題を出題しない学校はほとんどないし、新タイプ入試は思考力全面展開の試験である。

★すると、思考力をトレーニングする受験生が増えているわけだから、筑駒に挑戦してみようかという生徒も自然と増えることになる。

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★しかも、首都圏模試センターの「思考コード」開発により、同じ記述・論述型の思考力問題も、B軸思考なのかC軸思考なのかの違いがに認識されるようになってきた。

★すると、筑駒の場合、国語で出題される「詩」の問題以外はすべてB軸思考で、論理的に積み上げていけば必ず解答を組み立てることができるということに多くの受験生が気づき始めた。思考力問題は難しいという幻想を払拭することにつながっているはずだ。

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★今まで、SAPIXの専売特許のような論理的思考力育成カリキュラムは、あらゆる塾で実施できるようになったわけである。

★もしかしたら、塾の合格者数一局集中が崩れ始める可能性がでてくるのではないか。

★というのも、知り合いの幾つかの小さな塾から、桜蔭や麻布に入り始めている。そういう塾は、思考力を鍛えながら知識も記憶させていくから、実に効率がよい。闇雲に知識を憶えるのではなく、ネットワークとして知識を論理的に考えながら身につけていくからである。

★考えることは実はめちゃくちゃ楽しい。そういう入試問題が増えているから、塾での学び自体が詰め込み型から思考型にシフトしているのだろう。

★個別塾が人気が出ているのは、自分のペースで学べるからである。思考力をトレーニングするというのは、あるところまでは自分のペースが必要だ。そして、入試の場合は、最終的に戦略的に対応していけばよいのだ。 

★B軸思考の場合は、知識をきちんと整理し使えるようにしながら、論理的に考えるトレーニングをする。論理的なトレーニングは、知識をネットワーク化するから、知識を闇雲に暗記するだけの学びとは成長の速度がまるで違う。

★さらに麻布や新タイプ入試の思考力入試のようにC軸思考は、未知のものを扱うから、はじめから知識が不足している段階からスタートする。知識はむしろ創造的思考によって共に創っていくという感覚だ。こうなってくると、知識前提のB軸思考ができなくても考えることができる可能性がでてくる。

★麻布の場合は、そうはいってもB軸思考の方が配点は高いから、C軸思考だけでは、麻布合格には足りないかもしれない。

★ところが、聖学院のような思考力入試は、C軸思考だけで合格できる。


★認知多様性の時代だ。B軸思考が得意な生徒、C軸思考が得意な生徒、B軸もC軸も得意な生徒がいる。従来の中学入試は、A軸思考とB軸思考に偏ってきた。

★もっと言うと、先に挙げた学校しかB軸思考は必要なかったわけだが、今や認知多様性を大切にする学びがトレンドになりつつある。

★筑駒の入試がB軸思考が主流だから、合格できるかどうかはわからないが、それでも今までチャレンジしようと考えることができなかった受験生がチャレンジする可能性を見出しているのかもしれない。

★認知多様性を開いた新タイプ入試の激増は、受験生の学校選択の幅を広げる貢献をしているのかもしれない。

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