【2019年度首都圏中学入試(48)】 塾の合格実績の一極集中が崩れる可能性アリ。 知の最適市場へシフト。
★早稲田アカデミーが着実に勢いを増しているし、日能研は1993年前後に黄金期を迎える時代の勢いを彷彿とさせる。もっとも早稲アカにしてもNにしても、学びの仕掛けは随分変わっているだろうから、勢いの作り方は予想できないくらいの動きを来年以降はするだろう。
★栄光ゼミナールも、踏ん張っている。新タイプ入試を大手塾の中では最初に評価している。評価が一番遅れているのはSAPIX。4科目主義という信念を貫くから当然だ。
★しかし、昨日聖学院で21教育企画部長児浦先生から話を伺う機会があったが、先生によると、聖学院の今年の思考力入試だけの出願総数は100名だったそうだ。しかも昨年の中1くらいから、すでに思考力入試で入学した生徒は30%シェア。今年もそうなるだろうが、おもしろいのは、成績トップ層を一般入試グループと2分しているという。
★ただし、考えることが好きな生徒が全般的に多いのは聖学院生の特徴で、中学入試の時点では、知識を体系的に記憶することはそんなに得意ではないようだ。それゆえ、入学してからののびしろがすさまじく大きく可能性に満ちているという。
★特に、思考力入試は考えること大好きでそれで偏差値60くらい維持しているという生徒が、聖学院を選ぶ場合もしばしばだそうだ。そのような受験生は思考力入試を選択することも多いという。
★昨年は、いろいろな塾で呼ばれて思考力セミナーを実施したということだ。要望に応えての出張セミナーだから、当然かもしれないが、挑んだ生徒の学んでいる姿は明らかにモチベーションをふくらまし、目は輝いていたようだ。最後には、生徒自身が、こんなに自分が考えることができるなんて!200字を初めて書いたよ!などと驚くという。
★その姿をみて、塾の先生方も、これがあの思考力入試なんだと感動するという。授業による魅力ある高パフォーマンスのお株をとられたあっという感じだったのだろう。
★受験市場の学びの質も大きく変わり始めるのではないか。もはや思考力は、最難関校及びそこに集中的に合格させてきた塾の専売特許ではなくなってきたということだろう。
★定員ではなく合格者数の合計を見れば、226名は、上記4つの塾以外から合格者を出しているということがわかる。2月11日に男子最難関校は示し合わせたように招集日を設定している。
★ここからいわゆる最難関校の合格者が動くが、だからといって100名が動くわけではない。
★かくして、2年後には、早稲田アカデミーや日能研がさらに100名多く合格させるだろうし、栄光ゼミナールも30名は増える。何より、個別塾や個人塾から合わせて300名ぐらい合格するようになるだろう。かくして、中学受験市場は活性化する。危うく強欲学歴市場になるところだったが、知の最適市場に進化する。ここ数年の新タイプ入試の増加の勢いは、この新しい市場が生まれる過程だったのであろう。
★麻布と武蔵は、入試でけれんみのある問題を再び大量に出してくるだろう。それが本来の両校のセンスだし、開成や筑駒とそこで差をつけるはずだ。入学者の多様性を受け入れるはずだろうから。今年の入学試験はまさにそのような意志が込められていたし。
★なぜ多様性かというと、それは簡単だ。1つの塾がいわゆる最難関校合格実績を出すことが継続すると、学校の文化を無視して、その塾の考案する偏差値序列で学校選択が決まるようになるからである。力の集中は、傲慢を生むというのは、歴史のセオリーである。
★その傾向は、すでに始まっていて、いわゆる最難関校当局は、建学の精神を反映させてきた文化そのものを破壊される危機に陥っている。これを回避するためには、自らが多様な才能を集める創意工夫をするのは論理必然であるからだ。
★思考力の時代。知の最適市場にシフトする中学入試市場。このことが、ここからはばたく子供たちにとってどんなに大切か、それはこれからますます明らかになっていくことだろう。
★特に、思考力入試は考えること大好きでそれで偏差値60くらい維持しているという生徒が、聖学院を選ぶ場合もしばしばだそうだ。そのような受験生は思考力入試を選択することも多いという。
★昨年は、いろいろな塾で呼ばれて思考力セミナーを実施したということだ。要望に応えての出張セミナーだから、当然かもしれないが、挑んだ生徒の学んでいる姿は明らかにモチベーションをふくらまし、目は輝いていたようだ。最後には、生徒自身が、こんなに自分が考えることができるなんて!200字を初めて書いたよ!などと驚くという。
★その姿をみて、塾の先生方も、これがあの思考力入試なんだと感動するという。授業による魅力ある高パフォーマンスのお株をとられたあっという感じだったのだろう。
★受験市場の学びの質も大きく変わり始めるのではないか。もはや思考力は、最難関校及びそこに集中的に合格させてきた塾の専売特許ではなくなってきたということだろう。
★定員ではなく合格者数の合計を見れば、226名は、上記4つの塾以外から合格者を出しているということがわかる。2月11日に男子最難関校は示し合わせたように招集日を設定している。
★ここからいわゆる最難関校の合格者が動くが、だからといって100名が動くわけではない。
★かくして、2年後には、早稲田アカデミーや日能研がさらに100名多く合格させるだろうし、栄光ゼミナールも30名は増える。何より、個別塾や個人塾から合わせて300名ぐらい合格するようになるだろう。かくして、中学受験市場は活性化する。危うく強欲学歴市場になるところだったが、知の最適市場に進化する。ここ数年の新タイプ入試の増加の勢いは、この新しい市場が生まれる過程だったのであろう。
★麻布と武蔵は、入試でけれんみのある問題を再び大量に出してくるだろう。それが本来の両校のセンスだし、開成や筑駒とそこで差をつけるはずだ。入学者の多様性を受け入れるはずだろうから。今年の入学試験はまさにそのような意志が込められていたし。
★なぜ多様性かというと、それは簡単だ。1つの塾がいわゆる最難関校合格実績を出すことが継続すると、学校の文化を無視して、その塾の考案する偏差値序列で学校選択が決まるようになるからである。力の集中は、傲慢を生むというのは、歴史のセオリーである。
★その傾向は、すでに始まっていて、いわゆる最難関校当局は、建学の精神を反映させてきた文化そのものを破壊される危機に陥っている。これを回避するためには、自らが多様な才能を集める創意工夫をするのは論理必然であるからだ。
★思考力の時代。知の最適市場にシフトする中学入試市場。このことが、ここからはばたく子供たちにとってどんなに大切か、それはこれからますます明らかになっていくことだろう。
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