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2019年2月 4日 (月)

新タイプ入試―学びの原点。それは世界を変える問い。(01)駒込の進撃の意味

★今年の駒込の応募者総数前年対比は119.1%(2019年2月2日現在:首都圏模試センター)。伝統主義的教育に進歩主義的教育を掛け合わせ、子供たちが未来を拓くためいまここでの教育環境の最適平衡をつくりだしている。

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(写真は同校サイトから)

★グローバル教育とSTEM教育のカリキュラムの実践ともちろん進学指導の定着が遂行されている。

★そして、それらのカリキュラムポリシーを反映した中学入試試験が実施。グローバルというと英語がすぐに思いつくが、それのみならず、やはり思考力と発信力の充実だ。

★したがって、新タイプ入試で思考力を中心とする問いを出題。一方で、STEM入試も実施。STEM教育のエッセンスというと、すぐに算数一科目入試という分かりやすい方法を選ぶが、それは実際にSTEM教育が行われていないからそうなるだけであって、駒込のように実行している学校は、ストレートにSTEM入試ができる。

★駒込は、とにかく常にシンプルだ。時代の変化に対応できる目をもちつつ、変化に翻弄されるのではなく、いかに変化しようとも変わらぬ思考力とは何かを追究しているのだ。

★STEMならば、アルゴリズム発想とプログラミング思考だろうと、それをSTEM入試で出題するわけである。

★もちろん、2科4科入試も設置している。大学入学共通テストがある限り、科目主義という伝統的教育を無視するわけにはいかない。

★しかも今後の「総合的な探究の時間」ではインターフェース思考と科目やキャリアデザインの相互シナジー関係が問われる。無視できるはずがない。

★このような最適平衡感覚が、大衆化した消費経済社会を支えているみんなで渡れば怖くない系にウケるのである。同時に最先端の学びを追究する意識高い系ももちろん振り向かせることもできる。


★しかし、中学入試の準備段階で、みんなで渡れば怖くない系層が、知識だけではなく思考力をトレーニングすることは避けられないという意識をもち、意識高い系にシフトするという啓蒙を駒込は行っているというのが本当のところなのだ。

★仏教系のミッションスクールは、庶民との対話にこそマインドフルネス境地を見出すことができるというある意味悟りの高いレベルに到達するというアクロバティックな精神を伝統的にもっている。

★シリコンバレーを中心に、このマインドフルネスへの憧れ、それはハーバードの多重知能の開発者ハワード・ガードナー教授も、五段階欲求説を打ち建てたマズローも憧憬の眼差しでそこにいきたいと思っている。あのハイデガーは、そこに到達する一歩手前を憧れてしまったが。


★いずれにしても、そういう精神の安心安全を大切する仏教精神がもたらす最適平衡感覚を、最先端を了解するときに同時に必要とするのが人間の心というものなのかもしれない。

★駒込の新タイプ入試は、2科4科入試と最適平衡をもたらし、そのことが深い問いを自らに問いかけ世界を変える人材を生み出す大きな流れを生み出すことになるかもしれない。

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