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2019年1月25日 (金)

【2019年度首都圏中学入試(31)】 東洋大学京北 東洋哲学の意味

★2019年度首都圏中学入試は、学校選択の成熟化という傾向になっている中で、東洋大京北の応募者増は、指数関数的なピーキーカーブ(鋭い岩峰のような形)を描いている。1月24日現在で、応募者総数は1,483人で、前年対比は154.8%(首都圏模試センター調べ)である。

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★新校舎というハードパーワーと三位一体の哲学教育・国際教育・キャリア教育のソフトパワーが有機的につながっているからだろう。もちろん、東洋大学の附属校推薦枠が絶大ということもある。

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★しかし、それは、進歩主義的教育と大学合格実績、生徒の成長という要素が有機的に結びついていて生徒募集が安定している学校とかわらない理由である。つまり、それだけでは、ピーキーカーブは描けないはずだ。

★ということは、さらに何らかのブームになる要因が加わったということか。

★もしかしたら、その要因は、シリコンバレーのマインドフルネスの人気や「筋肉は裏切らない」という番組の注目度に関係しているのかもしれない。

★すなわち、西洋哲学に基礎を置いたIB教育は東洋哲学をカリキュラムの中から排除しているが、マインドフルネスや筋肉体操の人気には、逆に東洋哲学的素地が関係しているといえないだろうか。IB教育にはない独自のそれでいてお茶の間のテレビから世界のシリコンバレーにまで影響を与えている東洋哲学。

★東洋大学京北も建学者井上円了の精神どころかその東洋哲学まできちんと学んでいる。無意識の連鎖を引き起こしているのかもしれない。

★グローバリゼーションは、一方でオリエンタリズムを強化してきた。しかし、東南アジアの時代がそこまでやってきていて、脱オリエンタリズムの風潮が、グローバル教育の深層で生まれている可能性がある。

★東洋大学京北の哲学教育、国際教育、キャリア教育が、ポジティブな雰囲気を発しているのは、この動きと連動しているのかもしれない。

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