【2019年度首都圏中学入試（26）】 22日・23日の千葉エリアの中学入試 学校選択の成熟化時代の証明

★本日22日と23日の千葉エリアの中学入試は、いよいよ学校選択の成熟の時代が到来したことを伝えている可能性大。

★学校選択成熟度の方程式を前回次のように紹介した。

★代入してシンプルに表現すると、 次のようになる。



★もしも、学校選択者である受験生や保護者、塾業界の人が、進歩主義的要素が０だと判断したら、学校選択の質は０となる。さすがにこれほどの私立中高一貫校は今はない。

★それゆえ、進歩主義教育の実質実装度が１００％のうち５％であっても、高偏差値の生徒ばかり入学させて高大学合格実績をだせば、高い学校選択の質のスコアはでる。

★しかも、学校選択者が、進歩主義教育の実質実装度を見ることができなければ、大学合格実績のみでみるから、この学校選択の質の方程式は、意味をなさない。

★ところが、そのような極端な結果はでなくなったというのが、昨今の中学入試の動きだとしたら、つまりこの方程式が成り立つということは、学校選択の質が重視されるようになってきたということだろう。

★渋谷教育学園幕張のように、進歩主義と伝統主義のバランスが良い学校では、全体のバランスもよくなるから、そこに気づく学校選択の質は高くなる。学校選択の質が高くして選ばれる学校は、やはり応募者も多くなるという相関が生まれているのではないか。

★日出学園のように、アクティブラーニングやICT教育を学内に浸透させ、なおかつ教師の生徒へのフィードバックや対話の密なるコミュニケーション雰囲気を濃厚にしている学校は進歩主義度がかなり高い。大学合格実績も上がってきているし、コラボレーションや対話による生徒の成長度の高さがその期待値をより高める。

★また昭和学院のように募集定員の４２％を適性検査型入試、プレゼンテーション（日本語と英語バージョンがある）などの新タイプ入試で受け入れるというのは、進歩主義教育をカリキュラムで実現することのメッセージでもある。

★昭和学院秀英は、もともと大学合格実績と成長度が高い。進歩主義的教育は、論文指導が丁寧であるというところで、他は目立たないが、安定感があると学校選択者は最終的に判断するだろう。

★芝浦工大柏は、開校当初から進歩主義的教育を行ってきていて、実質実装度が高いことは検証されている。大学合格実績もよい。成長度は、生徒自身による社会貢献活動は有名で、それが証明している。

★芝浦工大柏は、進歩主義的教育の有意性が高い学校である。渋谷教育学園幕張は進歩主義的教育と伝統主義的教育のバランスがよい。中庸というところか。

★もはや、進歩主義か伝統主義かという極端な二元論的学校選択は実際的ではない。各学校がサイトやSNSで情報を発信するようになったので、学校選択者は説明会に行き、情報と実際のギャップがどのくらいあるのかないのか情報以上なのかなどを自分で確かめることができるようになったということも学校選択の成熟化を促進した大きな要因であろう。