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2019年1月21日 (月)

【2019年度首都圏中学入試(23)】 桐蔭の野望

★今年の4月から桐蔭グループの中学入試は、桐蔭学園中等教育学校一本に統合される。それゆえ、昨年までの応募者動向は使うことはできない。それでも、1月19日現在で、応募者総数は569人で2.7倍である。第1回入試の締め切りは1月30日、第2回目午前は2月1日、午後と第3回目は2月2日であるから、まだまだ伸びる。順調と言えるだろう。

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★実は、この中等教育学校統合には、他校にない破格のカリキュラムデザインが隠されている。いや別に同校が隠しているわけではないが、中等教育学校の3年次に実行されることだから、中学受験市場ではまり気にかけられていないだけだ。

★それは、中等教育学校が積み重ねてきた輝かしい模擬国連の学びを、在校生全員で探究の学びとして共有しようというのである。

★模擬国連に参加し、ましてNYにまでいけるのは一握りの生徒である。したがって、どの学校でも、有志や部活に参加している一部の生徒の学びの話であり、在校生全員がその学びをシェアすることはなかった。

★しかし、模擬国連という学びのチャンスは、コンクールにでることだけが目的ではない。認知多様性と政治経済的レベルでの国家同士の交渉というワールドワイドなチームワークを形成する、つまりそれは平和を意味するが、大事な究極の学びである。

★一部の生徒の能力が高まるだけではなく、本当は人類の一人ひとりの市民が学ぶ必要のある資質能力なはず。

★桐蔭学園の学びのスケールの大きさはそういうところにある。

★SDGsに取り組むことは重要であるが、それをどうやって実行していくのか?国連レベルでの発想は、その実行力に大いに寄与するはずだ。いわば認知的能力と非認知的能力の最強の合力を生み出す機会として最適である。

★桐蔭学園に期待がかかるのは、生徒1人ひとりが高度な発想力・創造力・実行力を身につける学びの場がデザインされているからであろう。

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