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2018年12月21日 (金)

New Powerの学校×教師(17) 聖ドミニコ学園の不思議 知られざる教育の魅力②

★地理的空間も歴史的条件も奥行きのある教育資源があり、存分にそれを活用している聖ドミニコ学園。しかしながら、不思議なことに、その教育の魅力が世に知られていない。

★そこで、理事会は、21世紀型教育機構に加盟することを決めた。同機構は、生徒募集のための団体でもないし、進学実績を競う組織でもない。にもかかわらず、なぜこの機構を選んだのか?


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★それは、機構加盟校は、一丸となって、ゴールデンルール(man for others)を大切にし、グローバルゴールズを達成できるクリエイティブでイノベーティブな人材が旅立つ教育を行おうというのが理念であるからである。

★しかも、それを実現するには、今までのような基礎学力をつけて大学に合格すればよいではなく、さらにC1英語、対話ベースのPBL授業、ICTによってグローバルブレインにつながること、STEAMによってリベラルアーツの現代化を行うことという極めてハードルの高い良質の知と最高善のマインドセットを果たそうとしているからである。

★世に21世紀型教育という言説は広く流通しているが、流通の常として、悪貨と良貨がある。21世紀型教育機構は、悪貨は良貨を駆逐するというグレシャムの法則に陥らないように、アクレディテーションという認証制度を実施している。真正21世紀型教育を維持し、さらに進化させようというのだ。

★ゴールデンルールとは、キリスト教では黄金律と言われ、極めて大切な精神である。21世紀型教育機構は、国連が、このゴールデンルールは、キリスト教に限られることなく、宗教や民族など多くの分断を超えて共通する重要な国際ルールであると考えているが、機構は後者の立場をとっている。

★しかし、理事会にとっては、カトリックの精神とも共有できる珍しい機構であるがゆえに、久しい前から興味と関心を抱いていたようだ。愛の反対語は無関心といわれているから、聖ドミニコ学園にとって、機構は聖書の精神である愛を感じる組織だったのだろう。

★私たちは、目に見えない光を自分の影をみたときにその存在にハッと気づく。プリズムは、光が多様な色からなっていることを分光する。かように聖ドミニコ学園にとって、21世紀型教育機構は自らは見えない豊かな教育リソースを映し出す媒介項として活用しようと思ったのだろう。

★13世紀に現れた聖ドミニコが、当時の混沌とした世界に、神の光があることをドミニコ自身の身体と言葉で、世に共有したように、今再びその光を見えるようにする媒介項を求めたのであろう。そして、その媒介項の役割を担ったのが石川一郎先生だった。

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