New Powerの学校×教師(13) 千葉カンファレンス 開智グループのIBソフトパワー②知のアイデンティティ
★受験業界の一般の改訂学習指導要領の変更については、表面的な文言変更の整理の話で終わるものがほとんどだが、同大学の教育学部では、その文言が変わる、つまり新しい教育言説が生まれる背景にある、知の枠組みの変化についてまで、学生と共有していることに感動した。
★なぜ探求か、なぜIBか、なぜ21世紀型教育か。それは事実認識の枠組みが「主観―客観」という二項対立から、実際には、それは間主観による事実と真実性のズレがあることの現象学的認識論へパラダイムシフトすることが横たわっている。
★グローバルな世界では、実は認識の枠組みである間主観の条件が違うわけであるから、ここを再認識するメタ視点を持っていないと、アイデンティティ問題は実は解けない。閉じられた誰かがつくった認識枠組みでこれが真実のアイデンティティだと考えていても、別の枠組みからみたらフェイクである可能性がある。
★開智学園理事長補佐で開智学園望小学校PYPコーディネーターの北村克郎先生からは、実際に開智望小学校の保護者とも実施しているワークショップを行いながら、IBの学びや21世紀型の学びについて参加された方々と共有していった。
★IBのヒストリーで出題された「戦争が社会の変化を加速させるという見解には、どの程度まで同意するか?」という問題をグループワークで考えていった。
★議論の際、あらかじめ幾つかの視点をTOKを参考にして、提供された。そして、プレゼンした後、自己評価するための「ルーブリック」も提示しされた。
★認識の枠組み視点→ディスカッション→プレゼン→ルーブリック評価という一連の思考作業は、正解が1つではないので、複雑なアイデンティティ問題が沸き起こった。そしてそれがスリリングで大いに盛り上がった。
★この知の“Hard Fun”の生成こそ、開智学園グループの探究の泉であると了解できた瞬間だった。
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