「中学入試と未来予測」(4)山下氏の野望
★来年度入試を予測することが目的ではない。会員校の先生方がDataを使って生徒募集戦略を立てることができる方法論の提案が目的だった。
★パワーポイントを使わなかったのは、多角的な貴重な生データに近いものだったからである。このような種類のデータを出すことができるから、多角的に生徒募集戦略や学校の魅力づくりに役立てることができるという内容だったのだ。
★この業界で、偏差値と倍率など以外のデータで、生徒募集戦略作りや学校の魅力づくりを行うメソッドを持っているシンクタンクはない。ほとんどが、経験と勘である。しかし、山下氏はそこを打破すべく、徹底的にデータ解析をしている。
★おそらく、首都圏中学入試において、ETSのような組織にしようとしている。もしそれがプロトタイプとして出来上がれば、その拡張はそう難しくない。
★マーケティングは、データ分析と感性の分析の両方が必要だ。量的リサーチと質的リサーチ。かなり企業秘密もあるから、全貌は公開しなかったが、首都圏模試センターの性格上、多くの学校と多くの塾とネットワークが濃厚である。
★模擬試験のセンターから受験・教育・学校・才能など学びに関する多様なコーディネートのプロットフォームを実現しようとしていることが伝わってくる。
★また、思考コードを活用して、生徒一人一人の学力というより思考の特性まで可視化しようとしている。 しかも、情報の収集の射程の広さがすごい。北氏が朝日小学生新聞のページを説明していたが、IBやラウンスクウェア、文杉のダブルディプロマコースなど、いずれも甲乙つけがたいハイレベルな世界のプログラムと連携している学校が紹介されている。
★これらの情報をいっぺんに持っているのが首都圏模試センター。朝日小学生新聞の編集者はおそらく同センターに取材に足を運んでいるはずだ。でなければ、こんな情報がコンパクトに全貌を見渡せるような記事としてデザインされて載せられないだろう。
★しかし、さらに凄いところは、こ;れらのプログラムの評価方法などを思考コードに集約しているところ。このコードを活用して学んでいる首都圏模試センターの受験生は、すでに世界標準の知性と感性の両方を養うことになっているのである。
★市場はまだまだ首都圏模試センターの世界標準レベルのビジネスモデルに気づいていないが、いずれそのことに気づくはずである。
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