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2018年12月 4日 (火)

新タイプ入試(05)  神奈川エリアのニューパワー包囲網 鶴見区私学の使命

★「私立中コラボフェスタ」に、鶴見大学附属と聖ヨゼフ学園も参加した。この鶴見区のニューパワー私学の使命もまた極めて重要である。というのも、横浜市の中で、人口増加がトップの鶴見区であるが、残念ながら、10歳から14歳の人口は、6年前の平成24年をピークに減少に歯止めがきかないのだ。

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(出典は横浜市から)


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(横浜市のデータに基づいて加工)
 

★一方、タワーマンションラッシュの武蔵小杉を筆頭に川崎市は全体的に人口が増えている。したがって、鶴見区のニューパワー私学は、なんとか川崎市の受験生にとっても魅力的な学校づくりをする必要がある。

★鶴見区から新横のエリアの中には、浅野があるじゃないかと思われるかもしれないが、日本の屋台骨だった重化学工業地帯である京浜工業地帯の基礎をつくった浅野総一郎が創設者だけに、そして東大をはじめとする難関大学の進学率が聖光学院や栄光学園、サレジオ学院と並んで神奈川県を牽引しているがゆえに、ニューパワーにシフトすることは難しい。安定した浅野文化が盤石であるから、変わることによる混乱の方が不安だろう。

★これでは、今の30代から40代の保護者の価値観を受け入れにくくなる。もっとも、浅野は、首都圏全体の東大を頂点とする進学校希望者から注目を浴びているから、鶴見区で特色を出す必要はないのだ。

★しかし、川崎市の公立中高一貫校はニューパワーを発揮しているから、鶴見区の私学は、魅力ある新しい教育の徴であるニューパワーの旗を掲げることが肝要だ。


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(地図は、グーグルマップから)

★今回参加していないが、横浜創英もニューパワーの私学である。高校だけであるが、法政国際高校もSGH校であり、かつIB認定校である。今春校名変更、共学化したばかりでもある。

★鶴見大学附属も共学化したり、ホームベース・教科エリア型の教育内容を実施したりと魅力のアピールができている。それゆえ、新タイプ入試も開発実施できるのだろう。

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★聖ヨゼフも、総合型入試を開発実施。グループ面談というディスカッションも設けている。首都圏模試センターによると、2020年から共学化する予定のようだ。またIBのMYP認定校になる準備もしているということのようだ。

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★なるほど、そのような魅力的な教育構想が先行しているからこそ、このような新タイプ入試を実施できるのだろう。

★鶴見区から新横浜にかけて、ニューパワー私学は、京浜工業地帯や羽田空港などが新しい産業へシフトする波を受けとめ、かつそのような新しい波の中でイノベーティブに活躍できる人材を育成することに挑戦している。新タイプ入試へのチャレンジは、それを示唆しているのである。


★第4次産業革命による産業の変革の息吹を日常生活で感じることができるエリアでのニューパワー私学の活躍に期待したい。

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