新タイプ入試(04) 神奈川エリアのニューパワー包囲網 江ノ島・鎌倉
★北鎌倉女子の日本語4技能入試は、国語や作文の入試ではない。英語であれ、日本語であれ、言語によるコミュニケーション能力というコンピテンシーが大切である。言語哲学的なリベラルアーツを大事にする北鎌倉女子ならではの個性的な入試。しかしながら、最も重要な人間力の要を問う入試である。
★また湘南学園のESD入試もオリジナリティ度が高い。SGDsに関連する問題について自分はいかに考え、判断し、行動するかを言語化する。世界の痛みを引き受けるリーダーシップというコンピテンシーを問う入試である。これもまたリベラルアーツを大切にする同校のカリキュラムポリシーがダイレクトに反映した問題である。
★こうしてみてくると、入試問題は学校の顔であると受験業界で人口に膾炙されているフレーズは、2科目4科目入試のように一般的学力を診る問題よりも、新タイプ入試の方がはるかにダイレクトに学校の教育理念やカリキュラムポリシーを映し出している。
★基礎学力はどこの学校も必要であるから、実施しないわけにはいかないが、それが2科4科だけだと、麻布や武蔵のような問題を出題しない限り、本当は、入試問題は学校の顔として、メッセージを伝えていないともいえるかもしれない。
★新タイプ入試を実施するニューパワーの私立中学校は、創造的才能を伸ばす阻害要因を破壊し新たな希望を生み出すに違いない。その包囲網が、いよいよ神奈川エリア全体に投げられたのである。
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