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2018年11月 1日 (木)

新中学入試 体験しないとわからなことがあるの意味(3)国立大学・早稲田大学に直結する新しい中学入試問題と適性検査問題

★2021年の早稲田大学政治経済学部の独自入試のサンプルが公開されているが、この問題は、東大推薦入試、京大特色入試、大阪大学世界的塾入試(AO/推薦入試)の傾向とシンクロしている。これは、ちょっと、いやだいぶ驚きである。

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(2018年大阪大学医学部医学科AO・推薦入試から)

★特に大阪大学のAO・推薦入試は、どの学部も、早稲田大学政治経済学部のサンプル問題同様、日本語の文章と英語の文章が課題文として出題され、上記の医学部医学科のような記述・論述式問題が出される。

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★早稲田大学の政治経済学部のサンプル問題の解答欄を見れば一目瞭然で、大阪大学のAO・推薦入試も同じような解答欄になる。

★この解答欄を見れば、中学受験生はピンとくるかもしれない。思考力入試や適性検査型入試と同じ意図が反映していると。

★で、ここで、もう一度立ち止まって、振り返ってみよう。早稲田大学政治経済学部は、大学入学共通テストで数Ⅰ・数Aは必須であるということが話題になった。しかし、世の中はその後にある一般入試であるこの早稲田大学政治経済学部のサンプル問題をなぜかあまり話題にしていない。

★それは、ヤバイと感じているからだろう。要は、大学入学共通テストは、中学入試でいえば、2科4科入試。基礎学力をみようとする問題。

★そして、サンプル問題の方は、中学入試でいえば、思考力入試や適性検査型入試のような新タイプ入試に重なる。

★ここで、何を言いたいかというと、サンプル問題は、今まではAO・推薦入試で出題される傾向の問題。中学入試において、まだまだ主流は2科4科であるが、早稲田大学政治経済学部は、基礎学力を通過するだけではなく、思考力入試のような論理的思考、批判的思考まで問う骨太の問題を主軸にするのである。

★定員は300人強だから、採点処理はそれほど困らないサイズだ。実際大阪大学のAO・推薦入試は、1次、2次と絞って、最終的には178名合格しているのだが、採点処理の過程の量的な感覚は、似たようなものだろう。
★中学入試でいうと、麻布の問題は4科テストだが、その中に思考力型問題が埋め込まれているから、定員300名サイズで採点処理がちょうどよい具合にできるようになっている。

★早稲田大学政治経済学部の一般入試=独自入試も同じような感覚で採点ができるはずだ。

★AO・推薦入試と一般入試は、今までは区別されてきた。しかし、早稲田大学政治経済学部は、AO・推薦入試を一般入試に置き換えることを行うのである。

★続く大学は出てくるかどうか?当然出てくるだろう。すると、論理的思考や批判的・創造的思考をベースにしている新タイプ中学入試問題へのアプローチは、6年後の大学入試問題にも直結することになる。

★そんなバカな!?変わるはずがないよと思われる方もまだまだ多いだろう。定員厳格化の流れ、少子高齢化の加速、人口論的経済成長論から内生的経済成長論への転換、世界大学ランキングの影響を無視できない今、日本の大学の生き残り戦略は、入学してから学生を育てるでは間に合わないから、入学前から知識・理解ベースの基礎学力だけではなく、創造的思考も鍛えてきて欲しいと考えるのは論理的必然である。

★今年の小学校6年生が34歳になる2040年。今の34歳の人材が標準搭載している基礎学力ベースの能力では、立ち行かなくなっている。論理的で創造的な思考力を標準搭載していなければ、AI社会では、サバイブできないだろう。

★つまり、標準搭載される能力が、基礎学力から基礎研究視点を養う論理的・創造的思考力に転換するのである。数学の選択を必修とし、一般入試は教科融合型思考力問題にシフトせざるを得ない世界の動向・時代の変化が背景にはある。

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