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2018年11月12日 (月)

未来を拓く学校を探す (6) 公益性×収益性の軸が創り出すものは何か?

★前回、公益性×収益性が生み出す人間力を育てる学校の領域を現状の経済生成タイプで分けてみた。この分け方を一般化してみよう。

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★ということで、現状の経済生成領域は、コンサバリバタリアンとリベラリストが拮抗しているわけだ。もちろん、超富裕層はコンサバリバタリアンにいる。20世紀型教育の憧れの領域である。

★一方、真正私学の系譜はユートピアシチズン。リベラリストの中に私学の系譜もときどきまじることもある。しかし、現状、教師は基本リベラリストで、ユートピアシチズンにはなれない。年収も1500万を超える中高の教師はそう多くはないところから了解できるだろう。

★これが保護者と教師のよき均衡状態をつくってもいる。しかし、いずれは、AI社会が到来して、多くの市民がユートピアシチズンになるかもしれない。教師の年収も倍増するのだ。

★しかし、その逆にデストピアン(暗黒郷にいる人)の領域が広がるかもしれない。AI社会から排除されて、多くの人が公益性にも収益性にもその恩恵に浴することができない事態。

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★2040年は、コンサバリバタリアンもリベラリストもAIに排除されてしまう。特定の人間が収益をゲットすることは、AIにとっては、自然と社会と精神の循環という一貫性の原則に照らし合わせてバグなのだ。

★それはリベラリストも同じである。収益性と公益性の平衡状態を作り出すもの以外はバグなのだ。これがユートピアシチズンの世界だ。ちょっと怖いかもしれない(汗)。そんな馬鹿なと思うかもしれないが、今年5月にそれはすでに始まている。EUvsGAFAが。

★しかし、一歩間違えると、収益性と公益性の恩恵に浴する人間の存在がバグであるとなる場合もある。そのときは、人間はデストピアンになる。

★そうそう、収益性とは、シンプルに稼ぐということ。私利私欲のために稼ぐということ。そうでないと言っても、お金を出す消費者にしか商品を売らないわけだから、そういうのを私利私欲と呼ぶのだ。

★一方で、公益性とは、価値観を共鳴共感する人々には、直接お金のやりとりがなくても利益はシェアされることを指す。お金は稼いで集めるのではなく、集まってくるのである。

★価値観は多様であるが、それを超えたもっと大きな価値観のためには協力し合えるのである。それゆえユートピアシチズンの活躍するAI社会のシナリオもあるのである。
★いずれにしても、人口論的経済成長論にしがみついていたら2040年はデストピアンで日本はあふれているだろう。

★数益性と公益性の相乗効果を生みだす内生的成長論で切り抜けるしかないのである。未来を拓く学校は、このユートピアシチズンの存在を開くのである。 それこそがイノベーションである。

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