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2018年11月28日 (水)

未来を拓く学校を探す (19) アサンプション国際中高の先生方との創発対話を通して思うコト。

★アサンプション国際中高のPBLプロジェクトチームの先生方がいつ間にか増えてきた。丹澤副校長の発想は、ご自身がOGということもあり、一粒のカラシダネの聖句の発想を持っている。つまり、小さく始めて大きく育てるというもの。

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★プロジェクトチームだからコアメンバーの仲間の参加が校務分掌にかかわりなく増えてきた。創発ワークショップに参加したり、創発型スクライビングワークショップに参加したり、今回のように授業リサーチに協力したりと。

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★したがって、アサンプション国際の先生方と対話していてると創発的な雰囲気になる。PBLをやらない理由をならべるのではなく、強み弱みを発見し、授業リサーチをやりながら、スクライビングなどで軌道修正していく。

★この雰囲気は、聖学院の児浦先生や静岡聖学院の田代先生が主宰する授業デザインワークショップの時と同じ感覚だ。工学院の田中歩先生と行うワークショップも同じ質感だ。

★いずれもカラシダネ=MSパターンランゲ―ジの共感が可能なのだ。今では、大きく育っているから、アサンプション国際もPBLの大輪の花を咲かせると思っている。

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★理科の加藤先生の中1の授業リサーでは、「シミュレーション問題」が発問されるタイミングがなかなクール。同じ理科の落合先生も授業見学にきていたので、そのことについて尋ねてみたら、毎時間できるわけではないが、理科は仮説を立てることを大事にしているから、当然そこは重要ですと即答。

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★二宮先生の中1の英語は、4技能をすべて活用して、活用すべきタスクをバージョンアップしていく シークエンスが見事だ。ICTの活用については、加藤先生も二宮先生もインプロ手法を促進するために巧みに活用している。

★授業後のリサーチフィードバックの対話では、丹澤先生と、最初の英単語のミニテストがシークエンスとのつながりが難しいということがテーマになり、その問題解決の対話になった。まさに創発型ミーティングだ。もちろん、解決策が創発された。

★授業リサーチのリフレクションミーティングの時、写真や動画を見ながらというのもよいのだが、何せ先生方は時間がない。10分間くらいで強み弱みを見出し、弱みを強みに転換するエンパワメントエバリュエーションをやらなければならない。

★そこで、今のところは、私の方で、思考コードと思考スキルと授業で行われたアクティビティのアイコンをシークエンスに合わせて並べ、吹き出しでメモを入れていくリサーチペーパーをPPT一枚分つくる。授業を見ながら、同時にそれができてしまう。

★だから、授業直後のリフレクションミーティングで共有しながら対話していく。いずれは、このリサーチペーパーの書き方は、プロジェクトチームの先生方に伝授しようと思っている。先生方もゲットしようとしてくれている。

★こんなことができるのは、21世紀型教育機構の加盟校がアクレディテーション(品質保証)リサーチ活動を協働してくれているからだ。私と鈴木氏と福原氏をコアメンバーとして、アクレディテーションリサーチチームを組んでいる。ときどき神崎先生やスティファニー先生も参加。

★このリサーチ活動で、年間800という数の授業をリサーチしていく。ただし、「授業リサーチ」とは違い、50分まるまる見ていくわけではなく、PBLの度合いと思考の深さとICTの活用の方法などの12の視点でフィールドワークしていく。

★それを数値化して多角的な切り口で分析していく。ここに来るまでに、21世紀型教育機構の先生方と創発対話を重ねてきたし、今後も続けていく。

★それに授業リサーチでは、年間120以上の授業を50分通しで見ている。そのたびにリフレクション、フィードバックの創発対話を行ってきた。その中で、公開できるものは、21世紀型教育機構のサイトやホンマノオトに書き込み、シェアしてきた。

★ある教育コンサルタントに、本間さんは、収益効率のわるいことやっていますよと揶揄される。たしかに地道だけれど、収益より公益性に寄与できれば、もう老人はそれでよい。あとは、どう機構の先生方に、伝授するかである。

★ともあれ、それらを一枚にまとめると上記のPPTのようになる。シンプルだが、実践しようとすると複雑系だ。

★このPBL授業デザインの基礎構造は、今アサンプション国際の先生方と共有できるようになってきた。ということは、今後同校のPBL授業は質の高い進化をしていくだろう。

★この一枚のPPTにつまっている授業デザイン方法を21世紀型教育機構でも5月のカウンシルから積極的に共有しはじめた。また学内共有のための21コーディネーター育成活動も、聖学院の児浦先生、内田先生、工学院の田中歩先生、聖パウロの大久保先生、静岡聖学院の田代先生が中心となって試行錯誤している。

★そして、このコアメンバーは、21世紀型教育機構のみならずいろいろなネットワークで情報交換をしている。

★私の場合は、かえつ有明の佐野先生や東大大学院の金井先生、㈱カンザキメソッド代表神崎先生、宇宙工学者&コンピュータサイエンティストの福原氏、GLICC代表鈴木氏、太田先生(元工学院)などとのネットワークにつながることによって、良質な授業の雰囲気を醸成する「対話」や「データサイエンス」を学んでいる。

★アサンプション国際の先生方からも、いずれコーディネーターがたくさん誕生すると思う。

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