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2018年10月23日 (火)

聖パウロ学園 生徒は根源的な存在に触れ、自分の殻を破っていく。(2)

★松本先生は、小島先生の話を聴きながら、数学と国語の授業の中で生徒が考えるときに活用するスキルは似ているのではないかと語り始めた。

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★結局、数学は、拡散→分割→統合というプロセスを通して、「置き換え」続けて引き算の美学を描くことということのようだ。具体化、抽象化、比較、まとめるなどの現代文のときに活用する思考スキルは、別の言葉でいうと、拡散とか分割とか統合ということではないかという。

★現代文における表現は、同内容をいろいろな表現で置き換えて文体をつくっていくが、数学は、その逆。置き換えられるものは、どんどん引き算して、シンプルにしていくからである。

★しかし、この置き換えに気づく発想というのは、なかなか難しい。2=2×1とわざわざ置き換えるのはいったいなぜだろうと生徒は最初理解できない。しかし、思考のプロセスを復元したり違う角度からみるときには必要な行為だ。

★そうはいっても、それは難しい。いったいどのようにそのような発想を養うのかと。発想にルールがあるわけではない。たしかに、発想がルール通りにでてきたら、発想とは言わないだろう。

★では、どうやって?ですかと尋ねると、それは言語化=図式化=方程式化というように、多角的に置き換えていく作業や対話を授業の中に埋め込むことですねと教えてくれた。

★クラスによって、その時間をたっぷりとれるところもあるし、まずは計算をしっかりできなければならないから、そこに時間が取られるクラスもあるが、多角的視点を養う機会を設けるということだ。

★多角的視点。言うまでもなく、PBLで大事にしている視点である。

★U理論のように、深く根源的存在に触れるところまで考え、そこからインスピレーションが発火するには、拡散→分割→統合の循環を何度も回転させるが、回転させるには、言語化、図式化、方程式化というった多角的視点を相互に活用するということなのだろう。

★聖パウロ学園の国語と数学の一貫性に気づき、感動した。

★そして、さらに感動したのは、大久保先生の英語の授業を見たときだった。

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