東洋大学京北の人気の意味するコト 希求される哲学
★SGUである東洋大学の附属校推薦枠もあるし、他大学の進学実績も急激に伸びている。新校舎が学びを刺激する空間になっている。共学化も果たした。
★THE(タイムスハイヤーエデュケーション)2019年の世界大学ランキングは、世界の大学の5%までを発表しているが、東洋大学はその中にちゃんと入っている。東洋大の価値がある意味グローバルな範囲で認められている。
★そのようなこともあり、人気も急上昇だというコトなのだろうが、実はこのような大学進学実績や新校舎という新しい学びの空間発想、東洋大学の矜持というのは、もっと根本的なところにアイデンティティがあるからである。
★それが「哲学教育」なのである。今年の夏も哲学合宿が行われたようだが、テーマは「自然との邂逅」。生の自然に触れることを通して、生きるというコトを考え巡らす時間をつくっている。
★この哲学教育がなぜ必要なのか?それはAI社会に直面する生徒たちが、自ら考える力をもっていることが必要だからではあるが、東洋大学の哲学は創設者井上円了によっているから、AI社会だけがターゲットではない。
★哲学教育の必要性について、積極的に今の教師が語ることは高度な政治上の問題が背景に隠れているために中々語ることはできない。その点、AI社会に負けないためになどは、とりあえず語りやすいということだろう。
★その点、かえつ有明、工学院などで英語で哲学授業を行っているアレックス先生とジョン先生は、それぞれイギリスやオーストラリアと日本を比較して、掛け値なしで語ることができる。
★今回、日本で実践してきた哲学授業のテキストを出版した。その序文には、日本の生徒たちの自由な想像力の翼を折り、創造性を制止し、真偽を判断する2つの障害について書いてある。
★それは、一つは、日本に限らず、生徒は社会という制約を被っているということだ。この制約の真偽を見つめ、そして自分も見つめ、そこから自由な発想を維持するには哲学は役立つだろうと。
★もう1つは、これは特に日本の場合にあてはまるが、暗記中心の学びだと。このようなことばかりやっていると、高校を卒業しても、世の中で起きていること、自分の内面で起きていることなどの信頼性や正当性、妥当性をクリティカルシンキングできないままであると。また、クリエイティブシンキングの翼を広げることができず、学問的な学びの厳しさよ面白さの両方を体験することもできないだろうと。
★哲学は、この2つの障害物を、生徒自らがどかし、自分をそして社会を動かすのに大いに役立つだろうと。
★そして、哲学は何もカントやヘーゲルやニュートン、ヒューム、ハイデッガーの哲学書を読むことではない。彼らも常に自然と社会と精神のつながりを考えてきたわけだが、その思索をするという基礎的なスキルを学ぶことができるのだと。
★その哲学的な基礎的な思考スキルをトレーニングしていけば、カントやハイデッガーが生み出したような創造的問題解決を生徒も自分で描くことができるようになるのだとさりげなく大きな野心を抱いている。
★すなわち、先人たちをリスペクトしながらも、あがめたてまつるのではなく、自分だったらどう考え、どう表現し、どう行動するのかができるようになることは、オリジナルな自分の生き方を追究することであり、何にも得難い存在価値を生み出すことである。
★こんな教育ができる学校が東洋大京北であり、大学合格実績はその過程の結果生み出されたものである。同校が魅力的であるということは、この哲学をベースにした教育の過程の重要性を鋭く洞察することができる保護者が中学入試の世界にたくさん現れてきたことを示唆しているのではないか。
★そのようなこともあり、人気も急上昇だというコトなのだろうが、実はこのような大学進学実績や新校舎という新しい学びの空間発想、東洋大学の矜持というのは、もっと根本的なところにアイデンティティがあるからである。
★それが「哲学教育」なのである。今年の夏も哲学合宿が行われたようだが、テーマは「自然との邂逅」。生の自然に触れることを通して、生きるというコトを考え巡らす時間をつくっている。
★この哲学教育がなぜ必要なのか?それはAI社会に直面する生徒たちが、自ら考える力をもっていることが必要だからではあるが、東洋大学の哲学は創設者井上円了によっているから、AI社会だけがターゲットではない。
★哲学教育の必要性について、積極的に今の教師が語ることは高度な政治上の問題が背景に隠れているために中々語ることはできない。その点、AI社会に負けないためになどは、とりあえず語りやすいということだろう。
★その点、かえつ有明、工学院などで英語で哲学授業を行っているアレックス先生とジョン先生は、それぞれイギリスやオーストラリアと日本を比較して、掛け値なしで語ることができる。
★今回、日本で実践してきた哲学授業のテキストを出版した。その序文には、日本の生徒たちの自由な想像力の翼を折り、創造性を制止し、真偽を判断する2つの障害について書いてある。
★それは、一つは、日本に限らず、生徒は社会という制約を被っているということだ。この制約の真偽を見つめ、そして自分も見つめ、そこから自由な発想を維持するには哲学は役立つだろうと。
★もう1つは、これは特に日本の場合にあてはまるが、暗記中心の学びだと。このようなことばかりやっていると、高校を卒業しても、世の中で起きていること、自分の内面で起きていることなどの信頼性や正当性、妥当性をクリティカルシンキングできないままであると。また、クリエイティブシンキングの翼を広げることができず、学問的な学びの厳しさよ面白さの両方を体験することもできないだろうと。
★哲学は、この2つの障害物を、生徒自らがどかし、自分をそして社会を動かすのに大いに役立つだろうと。
★そして、哲学は何もカントやヘーゲルやニュートン、ヒューム、ハイデッガーの哲学書を読むことではない。彼らも常に自然と社会と精神のつながりを考えてきたわけだが、その思索をするという基礎的なスキルを学ぶことができるのだと。
★その哲学的な基礎的な思考スキルをトレーニングしていけば、カントやハイデッガーが生み出したような創造的問題解決を生徒も自分で描くことができるようになるのだとさりげなく大きな野心を抱いている。
★すなわち、先人たちをリスペクトしながらも、あがめたてまつるのではなく、自分だったらどう考え、どう表現し、どう行動するのかができるようになることは、オリジナルな自分の生き方を追究することであり、何にも得難い存在価値を生み出すことである。
★こんな教育ができる学校が東洋大京北であり、大学合格実績はその過程の結果生み出されたものである。同校が魅力的であるということは、この哲学をベースにした教育の過程の重要性を鋭く洞察することができる保護者が中学入試の世界にたくさん現れてきたことを示唆しているのではないか。
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