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2018年10月 3日 (水)

桐朋女子「Creative English 入試」 入試問題は学校の顔

★桐朋女子中学校は、2019年度から英語一教科型の試験を導入する。構成は、準備課題約30分、インタビュー約10分の2パーツの構成。模擬問題を見ると、桐朋女子ならではの口頭試問のエッセンスが継承されている。英語であろうと日本語であろうと、入試問題は学校の顔という大切な精神が輝いている。

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★ある内容の映像が英語で流れ、その内容が理解できているかどうかを3つの問いを投げかける。そのあと、もし自分だったらどうするか、40語程度のエッセイを書く。

★インタビューでは、内容理解がもし間違っていたら、それについて対話がなされ、理解した状況にマインドセットして、それからエッセイについて、理由とどんな気持ちかなど対話していく。

★認知的能力だけではなく非認知的能力も表現できるかどうかまで対話は行われる。そしてさらに、応用(適用)問題が新たに投げかけられる。

★対話の中で、自分の考えや気持ちが相手に伝わるように表現する方法を学んだわけだから、それを別の素材に応用(適用)する。

★ここが桐朋女子のすてきなところだ。きちんと教育心理学や認知心理学の基礎を反映している。

★認知的能力をみるとき、とかく知識・理解領域や論理的思考をみて終わりになる時があるが、それでは自分で学んだ方法を使わないで終わってしまう。対話の中でどんな学びを体得したのか、インプロ対応ができるかどうか応用(適用)という領域を問いかけるのである。

★エッセイを書くその発想には、クリエイティブシンキングが稼働するのだが、それが思い付きかどうかは、応用「適用)という学びの方法を自ら見出し活用できるかどうかで判断できる。

★応用(適用)という領域はたんに難しい問題に挑戦するというコトだけではない。学びや思考の方法=構造=関数方程式を生み出す発想のことをいう。しかも即興的神対応ができるかどうか。この「インプロ×適用」発想力が創造的思考の土台になっている。

★桐朋女子の教育は、このような教育学ないし学習理論の基礎ができている。こういう姿勢に本物の教育が行われていることが示される。まさに桐朋女子の入試問題は学校の顔である。

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